メタバース開発に必要な技術とは

メタバースとは仮想空間において現実世界のような活動ができる技術です。近年では、ゲームやアミューズメント以外にビジネスでも活用されています。メタバース開発を進めるためには、さまざまな技術が必要です。この記事では、メタバース開発において必要な技術や人材などを解説します。

メタバースとは　

メタバースとはmeta（超）とuniverse（宇宙）を組み合わせた造語であり、現実を超越するような空間を作る技術や概念が由来です。現在では、仮想空間において現実世界の活動を代替えできる技術やサービスをメタバースとよんでいます。

メタバースとは仮想空間のことで、自分の分身であるアバターを使って現実世界かのように交流できるのが特徴です。

メタバース開発に必要な技術

メタバース開発には次の技術が必要です。

• AR・VR技術　
• 5G技術　
• 3Dモデリング技術

AR・VR技術　

仮想空間において現実的な動きを出すために、AR（Augmented Reality、拡張現実）とVR（Virtual Reality、仮想現実）は必須です。ARとは仮想的に現実を拡張するために必要な技術です。実際に存在する情報に視覚情報を加えることにより、現実環境を拡張できます。例えば、画像にCGを重ねることにより、実在するようなCGの作成が可能です。ARアプリを開発するためには、IDE（Integrated Development Environment、統合開発環境）や３Dグラフィックツール、フレームワークなどが必要です。

VRとは、仮想現実のことであり仮想空間でリアルな世界に近い体験をすることが可能です。現実世界と完全に区別するためにヘッドセットを使います。VRアプリの開発は本やWebサイトなどで学べるUnityを使うことが一般的です。Unity 3Dを活用することで、Oculus VRアプリの設計から開発まで一環して進められます。

5G技術

5Gとは（5th Generation、第5世代移動通信システム）のことを指し、次の3つの特徴があります。

• 多数同時接続
• 高速大容量
• 高信頼・低遅延通信

日本では商用として5Gを2020年から利用できるようになり、DXの基盤としてさまざまな産業において活用されているのです。メタバースは常に膨大な情報量を扱うことから、通信環境を整備するために必要な技術です。　

3Dモデリング技術

メタバースは仮想空間において、現実に近い環境や商品などを忠実に再現することが重要です。そのため、3Dモデリングの技術が求められます。3Dモデリング技術が発展したことから、仮想空間に再現することができたといっても過言ではないのです。

3Dとは3次元のことであり、縦横だけでなく奥行きまでXYZの座標で表すことが必要です。３Dデータにも、ゲームや映像、工業設計向けのサーフェスモデル、エンジニアリング、質量計算向けのソリッドモデル、その他に描画向けのタイプがあります。3Dモデリング技術を活用することによって、仮想空間にさまざまな環境を再現できるのです。

メタバース開発に必要な人材

メタバース開発をするためには、次のような人材が必要です。

• エンジニア
• 3DCGクリエイター
• デザイナー

エンジニア

メタバースを開発するためには、ゲームやサーバー、プラットフォームの開発などを担当するエンジニアが重要です。メタバースの目的に合わせた能力を持つエンジニアを確保しなければいけません。

例えば、開発だけででもUnityやインフラ、iOS、Android、Webフロント、ブロックチェーンを担当できるエンジニアが必要です。次に、サーバーエンジニアやバックエンドエンジニアといった系のエンジニアも求められており、AWS（アマゾンウエブサービス）の構築や運用経験が重要視されるケースが増えています。

メタバースは大量のデータを扱うことが多いため、データエンジニアも重宝されることが一般的です。

3DCGクリエイター

メタバースは仮想空間で現実と同じような環境、建物、商品などが必要であるため、3Dに関連する知識が求められます。3DCGクリエイターは、背景やキャラクター等のテクスチャ作成やモデリングが主な業務です。

デザイナー

メタバースを専門にデザインするメタバースデザイナーとよばれる職種があります。プラットフォームにデザインを追加していくことが主な業務で、アバターやアイテムなどを制作します。

メタバースデザイナーには、クリエイタースキルのほかに3Dグラフィックスのスキルが必要です。プラットフォーム制作担当者をはじめ、チームで開発をするためコミュニケーション能力も求められます。

まとめ

メタバースは、仮想空間において現実と同じような環境でアバターを動かすことでビジネスやショッピング、ゲームなどができる技術です。ARやVR、5G、3Dモデリング技術などさまざまな技術が必要であり、デザイナーやエンジニアなどさまざまな職種の担当者が開発に携わっています。