FOMCとは?仮想通貨に与える影響を解説
FOMCは、金融市場で非常に注目されているイベントの1つです。
同時にFOMCは、仮想通貨に対しても強い影響を与えていることで知られています。
そのため、仮想通貨に触れている方なら今後の市場の動向を見守る意味でもチェックしておきたいイベンです。
この記事では、FOMCの概要と仮想通貨に与える影響、他の参考にしたい指標・指数などについて解説しています。
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FOMCとは?仮想通貨にとって重要な理由
これから、FOMCが仮想通貨にとって重要な背景を解説していきます。
FOMC・FRBの概要と、金融市場における重要性を押さえていきましょう。
米国のFRBとFOMC
FOMCについて簡単にまとめると「米国の金融政策を決める会合」のことです。
FOMCは通常年に8回開催され(緊急時などを除く)、会合の結果に基づいた会見が実施されたり、声明が発表されたりします。
その中でも、政策金利の方針は非常に注視されます。
そして、その「FOMCを開催しているのがFRB」です。
FRBは、日本における中央銀行に近い役割を果たしており、米国における金融政策の中心に位置する組織です。
(ただし、米国における中央銀行にあたる組織は分権されており、FRB以外にも重要な役割を担う組織が存在)
FRBによって開催されるFOMC、FOMCで明らかになる政策金利の方針は、金融市場からホットな話題として注目されます。
FOMCが注目される背景
FOMCで発表される政策金利に関する方針では、概ね「政策金利の上げ下げ」が発表されます。
金融緩和を行う場合は利下げ(政策金利の引き下げ)が行われ、引き締めを行う場合には利上げ(政策金利の引き上げ)が行われます。
あくまで一般論ですが、利下げを行うと市場にお金が周り、インフレや株価の上昇を招くことが多いです。
同時に、インフレが深刻化している場合には利上げして、インフレを抑えます。(こちらも一般論)
前述したような背景から、FOMCで発表される内容により株価も影響を受けるため、金融市場がFOMCに注目するのです。
FOMCが仮想通貨にとっても重要な理由
仮想通貨にとって重要な背景は、FOMCが株価に影響を与えるように、仮想通貨にも影響を与えるのでは?と考えられているためです。
前提として、世界経済に大きな影響力を持つ米国経済、米国経済を左右するFOMCは、多方面の金融資産に対して影響を与えます。
影響を受けるものに米国株や債権はもちろん、仮想通貨も含まれるのでは?ということです。
仮想通貨は市場が大きくなるにつれて、米国株との相関性・連動性が注目されてきました。(どちらもリスク資産と見なされることが多い)
FOMCの影響を受けやすい米国株などとの相関性・連動性があるということは、FOMCの発表が仮想通貨にも影響を与える可能性もあるでしょう。
仮想通貨とFOMCの関係性はどの程度強いのか?
FOMCが仮想通貨に与える可能性について前述しましたが、FOMCの結果が全てを左右する訳ではありません。
また、仮想通貨は他のリスク資産(株式など)と異なる動きをしている期間やタイミングも多く、必ずしも他のリスク資産と相関性・連動性を維持している訳でもありません。
しかし、FOMCやFRBの動向を無視することもできないです。
例えば、2020年3月以降、米国は大きく利下げしており(1.75%から0.25%へ)、少し遅れたタイミングで仮想通貨市場も高騰を見せていました。
その後、2022年3月から非常に早いペースで段階的な利上げを行い、仮想通貨市場が下落しました。
(2つの現象がどの程度、影響しあっているのかは確かな根拠はないものの)
上記のような点を考慮すると、FOMCのみを参考にすることはできないものの、無視できるような事柄ではないと言えるでしょう。
FOMC後に注目すべき情報
FOMCの会合が終わった後は、以下の3つの情報に注目すべきです。
- 声明文
- 記者会見
- 議事要旨
いずれも相場を予測するうえで重要な情報なので、順番に確認しましょう。
声明文
声明文では、主に政策金利の決定および変更の理由や、経済状況に対する評価などが発表されます。
今後のFOMCに関する情報が述べられることもあるので、投資計画を考えるうえで欠かせない情報です。
なお、声明文は英語で発表されるため、原文をいち早く正確に読むためには英語の読解力が必要になります。
英語が読めない方は、ニュースサイトやSNSで日本語情報をチェックしましょう。
記者会見
声明文が発表された後は、FRB議長の記者会見が行われます。
記者による質疑応答の時間も設けられており、議長の発言次第ではリアルタイムで相場が動くため要注目です。
議事要旨
議事要旨とは、議事録の内容を要約したレポートです。
FOMCの3週間後に公表され、基本的には既出の情報がまとめられています。
とはいえ、目新しい情報が出る可能性も少なからずあるので、必ずチェックしておきましょう。
FOMC以外にも注目したいイベント
FOMC以外にもFOMC自体に影響を与えたり、市場が注目している指標・イベントがいくつかあります。
前提として、FRBは雇用と物価・金利を安定させ、健全な経済を維持するために存在している組織です。
そのため、雇用や物価を反映する指標が重要視されます。(そういった指標をFRBも注視するため)
以下が特に重要な指標の一例です。
指標・指数の名前 | 概要 |
米国雇用統計 | 雇用の動向を反映。 失業率などは特に重要。 |
ISM指数 | 景況感を表す指標。 企業へのアンケートで調査。 |
CPI | インフレ具合を表す指標。 物価の動向を測るのに重要。 消費者側にたった指数だが、生産者サイドのPPIも存在。 |
上記の指標のうち、雇用統計・CPIは非常に注目されます。
FOMCと合わせて、注視しておくと良いでしょう。
FOMCに関するよくある質問と回答
FOMC関連のよくある質問に対して回答します。
- FOMCの2023年の日程は?
- FOMCの政策金利は日本時間でいつ発表される?
- FOMCで利上げが続いたときの仮想通貨への影響は?
FOMCの2023年の日程は?
2023年のFOMC開催日程は、以下の表のとおりです。
1回目 | 1月31日・2月1日 |
2回目 | 3月21日・22日 |
3回目 | 5月2日・3日 |
4回目 | 6月13日・14日 |
5回目 | 7月25日・26日 |
6回目 | 9月19日・20日 |
7回目 | 10月31日・11月1日 |
8回目 | 12月12日・13日 |
FOMCは2日間にわたって開催されます。
FOMCの政策金利は日本時間でいつ発表される?
政策金利はFOMCの2日目に公開され、通常は午前4時、サマータイム期間は午前3時の発表になります。
アメリカのサマータイムは、3月の第2日曜日から11月の第1日曜日までです。
FOMCで利上げが続いたときの仮想通貨への影響は?
FOMCで利上げが続くと、仮想通貨の価格は下落する傾向があります。
利上げが行われるとインフレ抑制で株価が下落し、連動して仮想通貨価格も下がりやすくなるからです。
ただし、利上げによる仮想通貨価格の下落はあくまでも一般論なので、確実性はありません。
株価と仮想通貨が連動しないケースも多々あるので、FOMCの情報だけで投資判断を下すのは危険です。
仮想通貨とFOMCについてまとめ
この記事では、仮想通貨とFOMCについて解説しました。
FOMCは仮想通貨のみならず、金融資産に触れる方なら必ずチェックしておきたいイベントです。
FOMCを参考にしながら、今後の景況感・FRBの動向などを押さえていきましょう。
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