仮想通貨のトランザクションとは？意味と仕組みを解説

この記事では、トランザクションの意味について解説しています。

仮想通貨におけるトランザクションとは取引データのことで、ブロックチェーンを通したさまざまな処理は、トランザクションを通して実行されます。

しかし、その仕組みや流れについては知らないという方も多いはずです。

この記事では、仮想通貨におけるトランザクションの意味や仕組み、確認方法などについて解説しています。

仮想通貨のトランザクションはどんな意味？

仮想通貨のトランザクションは、ブロックチェーン上で発生した全ての取引データのことを指します。

一般的にもっとも想定されやすいのが、アドレスから他のアドレスへの送金です。

上記に加えてスマートコントラクトを使用した操作でも、トランザクションは発生します。

おおむねトランザクションは、ブロックチェーンを通して行う全ての行動に発生するものです。

トランザクションは最終的に、一定の数にまとめられてブロックに格納されます。

その後、各ブロックはブロックチェーンの一部に組み込まれ、半永久的に記録されます。

トランザクションが発生しがちな場面

前述したとおり、ウォレットを使ってなにかをすれば、すべてのアクションに発生します。

そのため、トランザクションが発生する場面は、非常に広範囲です。

その中でも、ありがちな場面について以下から解説します。

• 送受信
• ブリッジ
• トークンの承認

トランザクションが発生する実際のケースをチェックしていきましょう。

トークンの送受信

もっとも想像しやすいのが、アドレスからアドレスへのトークンの送受信です。

これは必ずしも、通貨のみを指すわけではありません。

例えば、NFTもトークンの1種です。

そのため、NFTであっても他のアドレスへ送信する場合にはトランザクションが発生します。

ブリッジ

ブリッジも、トランザクションを通す機会の多い場面です。

現在、多種多様なブロックチェーンが存在しており、各ブロックチェーンは異なるルールで動いています。

そのため、各ブロックチェーンに存在する仮想通貨をそのまま利用することはできません。

異なるブロックチェーン間で、仮想通貨を利用したい場合にはブリッジが必要になります。

ブリッジを行うことで、異なるブロックチェーンに仮想通貨を送信できます。

L2などが増えていることもあり、利用頻度が多いです。

トークンの承認

トークンの承認など承認周りも、トランザクションが発生しがちな場面です。

スマートコントラクトなどに対して、ウォレットの仮想通貨に一定のアクセスを与える場合では、承認を行う必要があります。

例えば、イーサリアムでDeFiを使用する場合、大抵のケースでトークンにアクセスすることに対しての承認が必要です。

これは、DeFi上の個別の取引とは異なる別のトランザクションが必要で、ガス代もその分必要です。

DeFiに限らず承認を行う機会は多く、トランザクションが発生するケースがあります。

仮想通貨のトランザクションの仕組み

仮想通貨のトランザクションの仕組みについて、以下から解説します。

• トランザクションの内容
• トランザクションの流れ
• トランザクションとガス代

トランザクションの詳細をチェックしていきましょう。

トランザクションの内容

トランザクションには、さまざまな情報・要素が含まれています。

詳細はブロックチェーンによって異なりますが、おおむね以下のようなものが含まれます。

• トランザクションのID
• 送信元の情報
• 送信先の情報
• トランザクションで通したい内容や金額

また、前提として上記のようなトランザクションを通すには、送信元からの署名が必要です。

署名には、公開鍵とセットになっている秘密鍵が必要です。

そのため、秘密鍵を知らない第三者がトランザクションを作成することはできません。

逆の観点から見ると、秘密鍵さえあればどんなトランザクションでも通せます。

この点から、ウォレットの管理において秘密鍵の管理は非常に重要です。

トランザクションの流れ

トランザクションは、以下のような過程で最終的にブロックチェーンに記録されていきます。

• トランザクションの発生
• トランザクションの伝播
• トランザクションの検証
• ブロックへの取り込み

トランザクションの発生は、前述したようなケースで利用者が送金などのアクションを起こすと始まります。

トランザクションの存在が知らされることで、ブロックチェーンを管理する各ノードなどがその存在をチェック可能です。

トランザクションに問題がないか？といった点が検証され、問題のないものはブロックに取り込まれ、ブロックチェーンに記録されます。

その後、トランザクションはブロックチェーンにて半永久的に記録され、公開されます。

詳細な仕様は、ブロックチェーンによって異なる点に注意が必要です。

特に、検証と取り込みの過程については、コンセンサスメカニズムやアルゴリズムの仕様によって大きく異なります。

トランザクションとガス代

トランザクションを通すには、ガス代と言われる手数料が必要になります。

ガス代は、トランザクションを通す各ブロックチェーンの基軸となっている通貨で支払います。

具体的には、ビットコインであればBTC、イーサリアムではETHといった通貨です。

このガス代は、トランザクションを検証したり、ブロックを取り込むといった処理を行っているノードに対して支払われます。

上記のような処理を行うインセンティブになっており、通貨の主要なユーティリティの1つです。

また、ブロックチェーンによってはガス代の一部をガス代をバーンすることで、供給を絞っているケースも見られます。

そのため、トランザクションが頻繁に発生してる人気のブロックチェーンの通貨は、価格や時価総額も上がりがちです。

トランザクションを確認する方法

トランザクションを確認する方法について、ブロックエクスプローラーを用いて解説していきます。

• ブロックエクスプローラーを開く
• チェックしたいアドレスやトランザクションを検索
• トランザクションの各項目の意味
• ブロックエクスプローラーを使いたい場面

実際に、トランザクションを通したときに知っておくと便利なポイントをチェックしていきましょう。

ブロックエクスプローラーを開く

トランザクションを確認するには、ブロックエクスプローラーをチェックしましょう。

ブロックエクスプローラーとは、ブロックチェーンの状態をチェックできる検索エンジンのようなものです。

具体的には、以下のようなものがチェックできます。

• トランザクションの詳細や状態
• アドレスの詳細
• トークンのホルダーや概要
• 展開されているコントラクトの内容

ウォレットを通してDeFiやNFT、BCGなどを触っていると、必然的にトランザクションを発生させるため、使用する機会は出てきがちです。

各ブロックチェーンごとに用意されており、各チェーンごとの代表的なブロックエクスプローラーは以下です。

• ビットコイン:Blockchain.com
• イーサリアム:Etherscan
• Solana:Solscan
• BSC:BscScan

チェックしたいアドレスやトランザクションを検索

トランザクションやアドレスの詳細をチェックしたい場合は、各ブロックエクスプローラーで用意されている検索枠を使用してください。

大抵のブロックエクスプローラーでは、検索枠からアドレス・トランザクションIDから検索可能になっています。

アドレス・トランザクションIDともに、ウォレットからチェック可能です。

アドレスが保有しているトークンや、過去のトランザクションをチェックしたい場合はアドレスを使用します。

各トランザクションの詳細や状態をチェックしたい場合は、トランザクションIDを使用することで、チェック可能です。

トランザクションの各項目の意味

イーサリアムのEtherscanを例に、トランザクションの詳細について解説します。

トランザクションIDなどから、トランザクションの詳細にアクセスすると、さまざまな項目が表示されます。

その中でも特に注目したい点は、以下のとおりです。

• Status
• Timestamp
• Transaction Action
• From:
• To:

「Status」は、トランザクションの状態を表し、成功以外の状態が表示されていると、まだトランザクションは通っていません。

「Status」が成功していない間は、トランザクションが正しく通っていないことになります。

「Timestamp」は処理されはじめた時間を指し、「Transaction Action」はトランザクションで行われるイベントの種類のことです。

「From:」は送信元のアドレスであり、「To:」送信先のアドレスを指します。

ブロックエクスプローラーを使いたい場面

トランザクションを通していると、ブロックエクスプローラーを使いたい場面は頻発します。

というのも、トランザクションはブロックに取り込まれるまで確定的なものではありません。

そのため、トランザクションが通らないといった現象が頻発します。

特に、ブロックチェーンが混雑していたり、設定したガス代が足りないといった場面で、トランザクションが通らないといったことが起こりがちです。

普段ウォレットを使用しない方であっても、取引所の入出金などでトランザクションを通すことはあります。

ブロックチェーンの入出金関連で問題がおこった場合は、まずトランザクションの詳細をチェックするという点を押さえておくと、解決しやすいはずです。

トランザクションの意味まとめ

この記事では、トランザクションについて解説しました。

ブロックチェーンにおいて、トランザクションは主要なトピックの1つです。

仮想通貨に触れていると、トランザクションはさまざまな場所で発生させることになります。

トランザクション周りのトラブルも多いので、ブロックエクスプローラーなどを活用しながら、解決していきましょう。