仮想通貨のアービトラージのメリットや手法を解説
アービトラージという仮想通貨の取引方法をご存知でしょうか。仮想通貨トレードのようにチャート分析などのスキルを必要としないため、誰でも実践できる取引手法です。
この記事では、仮想通貨のアービトラージのメリットやデメリット、手法などを解説します。
仮想通貨投資の初心者の方や仮想通貨投資の手段を増やしたい方は、ぜひ参考にしてください。
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仮想通貨アービトラージの概要
アービトラージは、各仮想通貨取引所での通貨の価格差を利用した取引手法です。アービトラージは日本語で、裁定取引やさや取りと呼ばれます。
アービトラージは仮想通貨のようにまだ人々の需要が低く、取引所で価格差が発生しやすい通貨に向いています。すでに需要のある円やドルなどの法定通貨は価格が安定しているため、アービトラージには向きません。
仮想通貨アービトラージのメリット
アービトラージのメリットを3つ解説します。
- ボラティリティが不要
- 損失を抑えられる
- 初心者もできる取引手法
ボラティリティが不要
アービトラージはボラティリティが不要で、各仮想通貨取引所の価格差さえあれば取引ができます。仮想通貨トレードで利益を出すためには値上がりや値下がりといったボラティリティが必須です。またトレードの場合は、値動きの分析も不可欠です。しかし、アービトラージはボラティリティが不要で、値動きの分析も求められません。
損失を抑えられる
アービトラージは各仮想通貨取引所の価格差でリターンを狙う取引手法のため、仮想通貨の保有期間が短くなり損失の可能性を抑えられます。仮想通貨トレードは、ボラティリティの激しい仮想通貨の値上がりや値下がりによるリターンを狙うため、保有期間が長くなり損失の可能性も高まります。アービトラージはボラティリティを待つ必要がないため、仮想通貨トレードよりも損失が抑えられるでしょう。
初心者もできる取引手法
アービトラージは難しい知識を必要としないため、初心者の方も行なえます。仮想通貨トレードを行う際は、チャートなどのテクニカル分析や仮想通貨プロジェクトの詳細を調べるファンダメンタルズ分析などの豊富な知識が必要です。アービトラージはこのような難しい知識を必要としないため、仮想通貨初心者の方も実践できます。
仮想通貨アービトラージのデメリット
アービトラージは難しい知識を必要とせずシンプルな仕組みですが、デメリットもあります。これから説明する2つのデメリットを認識してください。
売買に時間を要する
アービトラージは各仮想通貨取引所の価格差の発生を待つため、売買に時間がかかります。そのため、好きなタイミングで売買ができません。アービトラージは価格差が生じるまで待つ、忍耐力が求められます。また、価格差が生じた際に購入→送金→売却の作業を行うため、慣れるまではこの作業にも時間を要するかもしれません。
リターンは大きくない
アービトラージで得られるリターンは、仮想通貨トレードと比較すると小さいです。その理由は各仮想通貨取引所の価格差が、そこまで大きくないためです。仮想通貨トレードであれば、ボラティリティを武器に大きなリターンを得られる可能性があります。しかし、同時に大きな損失を出す可能性もあります。アービトラージは小さな取引を繰り返し、コツコツとリターンを積み重ねていくローリスク・ローリターンの取引手法です。
仮想通貨アービトラージの手法
アービトラージにはいくつかのやり方があります。ここでは、初心者の方〜上級者の方まで使える3つの手法を紹介します。
- 単純売買
- 空売りを利用
- 複数の仮想通貨を使用
単純売買
単純売買は仮想通貨の価格の安い取引所で購入し、価格の高い取引所で売却する一番シンプルなアービトラージのやり方です。
アービトラージ単純売買の例
取引所A | 買値295万円, 売値290万円 |
取引所B | 買値288万円, 売値285万円 |
取引所Bで購入、取引所Aで売却した際の利益 | 売値290万円-買値288万円=利益2万円 |
初心者の方は、非常にシンプルな単純売買から仮想通貨のアービトラージを始めてみましょう。
空売りを利用
アービトラージでは、価格変動のリスクを回避するために空売りも利用できます。購入した仮想通貨の価格が下落した場合でも、空売りをすることでリスクヘッジできます。
アービトラージで空売りを利用したリスクヘッジの例
取引所A(空売り) | 買値295万円, 売値290万円 |
取引所B(購入) | 買値288万円, 売値285万円 |
取引所Bで購入、取引所Aで売却した際の利益 | 売値290万円-買値288万円=利益2万円 |
仮想通貨が値下がりした場合は、取引所Aの空売りしているため利益が得られます。反対に値下がりした場合は取引所Bで安く購入しているため、値上がり益が得られます。このように、リスクヘッジをしながらアービトラージが可能です。この方法は上級者向けです。
複数の仮想通貨を使用
複数の仮想通貨を使用することで、ひとつの仮想通貨取引所でもアービトラージを行えます。
アービトラージで複数の仮想通貨を使用する例
- 0.1BTC(ビットコイン)で5,560XRP(リップル)を購入
- 5,560XRPを60万円に交換
- 60万円で0.2BTCを購入
上記のようにXRPが何かしらの要因で値上げしそうな場合はBTCをXRPに交換することで、ひとつの仮想通貨取引所でもアービトラージによる利益が得られます。この手法を利用すると、仮想通貨を送金する際の取引手数料も削減できます。
仮想通貨アービトラージでリターンを得るポイント
アービトラージでリターンを得るには取引手数料を切り詰めることと、ボラティリティの発生時を狙うのが重要なポイントです。
取引手数料を切り詰める
仮想通貨の売買や別の仮想通貨取引所に仮想通貨を送る際は、手数料を支払います。アービトラージはリターンが大きくないため、手数料が高いとリターンも少ないです。そのため、取引手数料を抑えられる取引所を選択しましょう。
ボラティリティの発生時を狙う
ボラティリティが発生した際は、各仮想通貨取引所で通貨の価格差が発生しやすいです。価格が暴騰・暴落した後はアービトラージのチャンスです。しかしボラティリティが起きた直後は価格が不安定になるため、空売りを利用したリスクヘッジができるといいでしょう。
仮想通貨アービトラージの詐欺被害に注意
アービトラージを利用した詐欺被害が発生しているため注意しましょう。投資に絶対は存在しません。絶対に損しない、確実に利益が20%以上得られるなど、断言的な言葉には注意が必要です。アービトラージの自動売買ソフトも販売されていますが、購入する前に本当に必要なのか慎重に検討しましょう。
仮想通貨アービトラージのまとめ
この記事では仮想通貨のアービトラージのメリットやデメリット、手法などを解説しました。
記事のまとめ
- アービトラージは各仮想通貨取引所の通貨の価格差を利用した取引手法
- 一度の取引リターンは少ないが、保有期間が短いため仮想通貨のボラティリティによる損失のリスクも低いローリスク・ローリターンの取引手法
- 初心者の方がアービトラージを実践する場合は、もっともシンプルな単純売買がおすすめ
仮想通貨でリターンを得る方法は、トレードだけではありません。仮想通貨取引の新しい選択肢として、アービトラージもぜひ試してみましょう。
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