Soneium(ソニューム)とは?特徴・ビジョン・将来性について解説
Soneium(ソニューム)は、ソニーグループが開発した次世代ブロックチェーンプロジェクトです。
Web3技術を活用し、誰でも参加できるオープンなネットワークを目指していますが、具体的にどのような特徴やビジョンを持っているのでしょうか?
今回は、Soneiumの特徴やビジョン、そして将来性についてわかりやすく解説します。
Soneiumの全体図を簡単に理解可能です。
興味のある人は、ぜひ続きをご覧ください。
Soneium(ソニューム)とは
Soneium(ソニューム)は、ソニーグループとStartale Labsが共同で設立したSony Block Solutions Labsによって開発されたパブリックブロックチェーンです。
誰でも参加できるオープンなネットワークで、一般層への普及を目指しています。
Soneiumはインフラからアプリケーションまで含めた幅広いWeb3サービスです。
たとえば、Soneium対応のアプリケーションを通じて、Web3ゲームやNFTを売買できるマーケットプレイスを利用できます。
さらに、ソニーグループの事業とも連携して、クリエイター作品の権利保護や収益還元などの新しい仕組みを作る計画も進行中です。
SoneiumはOP Stackと呼ばれるOptimismのフレームワークをもとに作られており、高度な相互運用性を持っています。
以上により異なるアプリケーションやサービスを円滑に連携可能です。
今後、Soneiumはより多くの開発者や企業と協力し、Web3の普及をさらに加速させると期待されています。
Soneiumの特徴
Soneiumの特徴は以下のとおりです。
- Ethereumレイヤー2のブロックチェーン
- OP Stackで構築している
- 代表的なWeb3企業がローンチパートナーとして参加
以上の項目について解説します。
Ethereumレイヤー2のブロックチェーン
SoneiumはEthereumを基盤としたレイヤー2のブロックチェーンです。
基盤となるブロックチェーン上に構築され、取引を分担して処理するネットワークがレイヤー2と呼ばれています。
レイヤー2は、Ethereumの課題である処理速度の遅さや手数料の増加を改善する技術です。
Ethereumは1秒間に約15件の取引しか処理できないため、利用者が増えると渋滞を引き起こし取引手数料が高騰します。
レイヤー2のSoneiumはEthereumの外で取引し処理速度も速いため、快適に取引できる環境となっているのです。
以上から、SoneiumはEthereumの課題を解決しつつ、より多くのユーザーが利用しやすい環境のネットワークとなっています。
OP Stackで構築している
SoneiumはOP Stackを使って構築されています。
OP Stackは、Optimistic Rollupを基盤にしたレイヤー2ブロックチェーンを作るためのフレームワークです。
Optimistic Rollupは取引データをまとめて一度に処理する技術で、取引の速度を大幅に向上できます。
CoinbaseのBaseやBinanceのopBNBなどのレイヤー2もOP Stackを採用しており、将来的に相互接続可能となる点も大きなメリットです。
すでに存在するOP Stackによって構築されたレイヤー2への接続により、多数のアプリケーションやサービスとスムーズにアクセスできます。
Soneiumは、OP Stackを利用して取引速度と相互運用性の高い環境を作りだしているのです。
Web3において有名な企業や組織がローンチパートナーとして参加
Soneiumは複数のローンチパートナーとともに開発が進められています。
代表的なWeb3の関連企業や組織が参画する注目度の高い国内発のプロジェクトです。
具体的なローンチパートナーは以下のとおりとなっています。
ローンチパートナー | 特徴 |
---|---|
Astar Network | Astar Networkは、日本発のブロックチェーンで、チェーンをどうしを接続するPolkadotのハブとして開発されました。スマートコントラクトやDappsのプラットフォームとして、WEB3の実現を目指しています。 |
Optimism | Optimismは、イーサリアムのスケーリング問題を解決するために開発されたレイヤー2のプロジェクトです。2021年にメインネットをローンチし、開発フレームワークのOP Stackを提供しています。 |
Chainlink | Chainlinkは、ブロックチェーンに外部データを提供する分散型オラクルの最大手プロジェクトです。オンチェーンに存在しないデータを安全に取り込む仕組みを提供しています。 |
Circle | Circleは、米ドルに価値を固定した仮想通貨USDCを管理している企業です。USDCを利用した技術なども開発しています。 |
Alchemy | Alchemyは、ブロックチェーンやDapps開発を簡単にするツールを提供するサービスです。効率的にブロックチェーンを開発できるよう支援します。 |
The Graph | The Graphは、ブロックチェーン上のデータを検索可能にするインデックス作成の仕組みを提供するプロジェクトです。Web3のGoogleとも呼ばれ、開発者が必要なデータに効率よくアクセスできるよう支援します。 |
SoneiumはWeb3業界において有名な企業や組織のサポートを受け、共同で開発が進められています。
Soneiumのビジョン
Soneiumは国境を越えたオープンなインターネット社会の実現を目指しています。
従来のインターネットであるWeb2と新しいブロックチェーン技術のWeb3を融合させ、誰もが簡単に利用できるプラットフォームの提供が目標です。
具体的な取り組みとしては、以下のような目標があります。
- デジタル世界と現実世界をつなげ、クリエイター活動を支援
- Web3技術を使って、広く利用できるサービスを提供する
- ソニーグループと協力して、新しいサービスを作り出す
- クリエイターが自分の作品を守り、収入を得られる新しい仕組みを作る
以上の取り組みによって、新たな価値を生み出すインターネットの構築を目指しています。
Soneiumの将来性
Soneiumの将来性のポイントは以下のとおりです。
- Astar zkEVMがSoneiumへ移行
- さまざまなプロジェクトがSoneiumへ参入
- Soneium(ソニューム)の一般提供に向けた準備が進められている
以上のポイントについて解説します。
Astar zkEVMがSoneiumへ移行
Astar zkEVMをSoneiumへと移行する計画があります。
移行によりEthereumと互換性のあるAstar zkEVMのスケーラビリティがさらに向上し、Soneiumがより多くのユーザーや開発者に利用される基盤となります。
移行するメリットは以下のとおりです。
- Soneiumへの早期参入
- 仮想通貨ASTRの価値維持、Soneiumエコシステム内の主要資産に
- ソニーグループとの幅広い技術連携
- 相互運用性向上
以上のメリットがあり、Astar zkEVMのSoneiumへの移行は、Soneiumの将来を強化する重要な要素となっています。
さまざまなプロジェクトがSoneiumへ参入
Soneiumへの参入は、Web3市場において多くの新たな可能性を生み出します。
プロジェクトはSoneiumを基盤にし、企業やプロジェクトが幅広い分野で新しい事業展開が可能です。
たとえば、NFTマーケットプレイスのtofuNFTを運営するCOINJINJAは、Soneium上でNFTマーケットプレイスを運営するため、新会社X2Y2 Japanを設立しました。
新会社は日本市場におけるWeb3事業の展開を強化し、法人向けのNFTマーケットプレイス構築やソリューション提供を目的としています。
また、Web3ゲームギルドのYGG JapanがSoneiumのレイヤー3であるYAIBAを開発中です。
マンガやアニメ、ゲームなど日本のIPをWeb3の世界に持ち込む目的があります。
以上2つの例以外にも今後Soneiumへの参入を決めるプロジェクトが増える可能性があり、多くの分野での革新が期待されているのです。
Soneiumの一般提供に向けた準備が進められている
Soneiumは一般提供に向けた準備が進められています(2024年10月)。
2024年8月28日にテストネットMinatoが稼働し、インキュベーションプログラムSoneium Sparkも同時にスタートしました。
今後、メインネットの一般公開が検討されています。
メインネットにより、ユーザーは各種アプリに自由にアクセスし、自己管理型のWeb3サービスを日常的に利用可能です。
また、ソニーの仮想通貨取引サービスと連携し、多様な事業や知的財産を活用したユースケースの創出も目指しています。
また、Soneiumは以下の仕組みなどの実装を予定中です。
- クリエイターが制作した作品の権利を保護する仕組み
- クリエイターやファンがデジタルとリアルの両方で収益を得られる仕組み
- 操作が簡単で効率的な開発環境を提供し、開発者の支援を強化
以上のとおり、ユーザーや開発者に優しい環境を整備しWeb3の普及を目指しているのです。
仮想通貨取引サービスWhaleFin
WhaleFinはソニーグループが運営する仮想通貨取引サービスです。
2018年に設立された仮想通貨取引所のDeCurretがWhaleFinのもととなっています。
Soneiumのリリースが発表されたときには、WhaleFinとの連携も示唆されていました。
さらに、ソニーグループのS.BLOX株式会社が運営する暗号資産取引サービスなどのWeb3アセットも活用し、ソニーグループが展開する多様な事業やIPと連携した付加価値をソリューションに乗せることで、今までWeb3に触れる機会がなかった人々も日常的に使用できるユースケースを創出し、Web3サービスが人々の日常に浸透する世界の構築を目指しています。
SONY
ソニーグループのS.BLOX株式会社が運営しているのがWhaleFinです。
WhaleFinではビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨を含めて8種類を取り扱っており、今後種類は増える予定です。
取引を始めるには、次の手順でWhaleFinのベーシックアカウントを開設する必要があります。
- WhaleFinのホームページからメールアドレスを登録し、ゲストアカウント登録完了通知メールを受け取る
- 基本情報を登録し、KYCなどで本人確認書類を提出する
- 口座開設が完了したあと、日本円を入金し取引開始
個人の場合は本人確認書類の提出後、最短で翌日に口座開設が完了します。
今後はSoneiumとWhaleFinが連携してWeb3サービスが提供されることが予想されます。興味のある方は先に口座開設しておきましょう。
Soneiumのまとめ
Soneium(ソニューム)は、ソニーグループが開発したパブリックブロックチェーンです。
誰でも参加できるオープンなネットワークを提供し、Web3の普及を目指しています。
OP Stackで構築されたレイヤー2であり、基盤となるEthereumの負荷分散にも役立っているブロックチェーンです。
国境を越えたオープンなインターネットを実現し、クリエイターが権利を守りつつ収益を得られる新しい仕組みの実現がビジョンとなっています。
2024年8月28日にテストネットが公開され、2024年10月時点ではメインネットの一般公開に向けた準備が進行中です。
画像・データ出典:Soneium(ソニューム)公式サイト
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