ビットコインキャッシュ(BCH)とは?ビットコインとの違いや今後の見通しについて解説!
ビットコインキャッシュ(BCH)は、ビットコインから派生して生まれた仮想通貨です。
ビットコインと違って決済手段としての機能に特化しているのが特徴です。
本記事ではビットコインキャッシュがどんな仮想通貨なのか、ビットコインとの違いは何かを説明します。
記事後半ではビットコインキャッシュの今後の見通しについても見ていきます。
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ビットコインキャッシュ(BCH)とは?
名称 | ビットコインキャッシュ(BCH/BCC) |
承認アルゴリズム | PoW |
時価総額 | 約9,200億円 |
時価総額ランキング | 15位 |
最大供給量 | 21,000,000 BCH |
発行 | 2017年8月 |
ホワイトペーパー | https://bitcoincash.org/bitcoin.pdf |
ビットコインキャッシュは2017年に誕生した仮想通貨です。取引処理の高速化を目的としてビットコインから分岐する形で作られました。
ビットコインキャッシュが生まれたきっかけは、ビットコインの取引が増えたことで取引処理の遅れが問題になり始めたことです。
仮想通貨なのにいつまで経っても決済が完了しないのは致命的です。そこで取引処理を高速化するための仕様を組み込んで作られたのがビットコインキャッシュです。”キャッシュ”という名が付いている通り、現金のように使えるビットコインという由来があります。
そんな背景もあり、ビットコインキャッシュはビットコインと共通する特徴を持っています。
- 発行上限がある
- 半減期がある
- 数多くの仮想通貨取引所やアプリへの採用実績がある
発行上限がある
ビットコインキャッシュは発行数に上限があります。
ビットコインキャッシュの発行上限は2100万枚です。それ以上は市場に出回らないようになっています。
流通量に制限を設けることで、ビットコインキャッシュが際限なく発行されて価値が薄れていくことを防いでいます。
2024年10月1日時点では、1977万枚のビットコインキャッシュが市場にある状況です。
発行上限の約94%の量が既に取引されている計算になります。
半減期がある
ビットコインキャッシュには約4年に一回半減期が発生します。
ブロックチェーン上で生成されたブロック数が210,000増えるごとに半減期が来るように設定されており、その周期がだいたい4年に1回です。
▼ビットコインキャッシュの半減期スケジュール
回数 | 月日 | 報酬額 | ブロック数 |
---|---|---|---|
3回目 | 予想:2028年4月頃 | 1.5625 BCH | 1,050,000 |
2回目 | 2024年4月4日 | 3.125 BCH | 840,000 |
1回目 | 2020年4月8日 | 6.25 BCH | 630,000 |
半減期が来るとビットコインキャッシュは新たに発行できる量が半分になるため、ビットコインキャッシュ自体の市場の流通量が少なくなり価値が上がると考えられています。
数多くの仮想通貨取引所やアプリへの採用実績がある
ビットコインキャッシュは数多くの仮想通貨取引所で取引が可能です。
また想通貨を保管するためのウォレットなどのアプリにも幅広く対応しています。
ビットコインとの違いは?
ビットコインキャッシュとビットコインには大きく3つの違いがあります。
- 1度に取引できるデータ量が多い
- 送金手数料が安い
- 取引の処理方法が違う
ビットコインキャッシュは1度に取引できるデータ量が多い
ビットコインキャッシュが一度に取引できるデータ量はビットコインより32倍多いです。
▼ブロックチェーンの1ブロックあたりのサイズ
・ビットコインキャッシュ(BCH):32MB
・ビットコイン(BTC):1MB
理論上、ビットコインキャッシュは1日に5,760,000件の取引を処理できます。それに対して、ビットコインが1日で処理できる取引件数は600,000のみです。
ビットコインキャッシュは取引量が急に増加しても処理が遅れにくく、リアルタイム性の高い取引を実現しています。
ビットコインキャッシュは送金手数料が安い
ビットコインキャッシュは送金手数料が安いです。
ビットコインキャッシュは、一度に処理できる取引データが多い分、高い手数料を払わずに素早く送金できます。
例えば2024年10月1日時点のBTCとBCHの送金手数料を比較してみましょう。ビットコインが0.0004BTC(約3500円)に対し、ビットコインキャッシュは0.0002BCH(約10円)と350倍安く済みます。
ビットコインキャッシュは決済の利用が期待されているため、資金の移動にかかる手数料も安く設定されています。
なおビットコインの手数料が高くなるのは、送金を早く行うためには高い取引手数料を払って優先的に処理してもらう必要があるからです。
取引の処理方法が違う
ビットコインはプルーフオブワーク(PoW)という処理方法に対し、ビットコインキャッシュはスマートコントラクトに対応しています。
プルーフオブワークは、取引データをほかのユーザーが難解な計算処理を行ってブロックチェーンにつなげることで処理が完了する方式です。
一方で、スマートコントラクトは、取引処理をあらかじめ決められたプログラムによって自動で実行します。そのため、取引処理を仲介するユーザーがおらず、より高い安全性を持った取引を実現しています。さらに、難解な計算処理を行うための高性能マシンが必要ないので、消費電力を削減でき環境にも優しいです。
ビットコインキャッシュの今までの値動き
ビットコインキャッシュが取引され始めた2017年から2024年9月までのチャートを見てみましょう。
2018年に一時40万円を超える高値を付けましたが、現在は1BCH=5万円前後で推移しています。
年表 | 出来事 |
---|---|
2017年8月 | 1BCH=約4万5千円でビットコインキャッシュの取引が開始。 |
2017年12月 | ビットコインバブルにより仮想通貨市場が盛り上がり、1BCH=44万円を超える高値を付ける |
2018年12月 | 仮想通貨バブルが終息。1BCH=1万円台まで価格が下落。 |
2020年1月 | ビットコインキャッシュの半減期を迎え、1BCH=約5万円まで上昇。 |
2021年4月 | ビットコインが最高値を更新。ビットコインキャッシュも連動し、1BCH=約16万円まで上昇。 |
2024年4月 | ビットコインキャッシュ2度目の半減期を迎える。1BCH=約10万円まで上昇。 |
ビットコインキャッシュとビットコインの価格の比較
ビットコインキャッシュとビットコインは、元々は価格が連動していました。
しかし今や2つの仮想通貨の連動性は小さいです。
2017年~2024までのビットコイン・ビットコインキャッシュの価格の推移がコチラ。青のラインがビットコインキャッシュ、オレンジのラインがビットコインの価格です。
ビットコインキャッシュが取引され始めた2017年から2019年までは、ビットコインとビットコインキャッシュは連動して価格が上下していることが分かります。
しかし価格の連動性は早々に無くなっています。特に価格の上昇率は比べ物になりません。
ビットコインとビットコインキャッシュ価格の連動性は薄くなっています。
ビットコインキャッシュの今後の見通し
ビットコインキャッシュは今後どうなっていくのか。
今後想定される内容として4つを紹介します。
- 決済手段として広がる可能性を秘めている
- 半減期を狙った価格上昇が期待できる
- ビットコインからの乗り換え需要が発生する可能性がある
- 競合する仮想通貨が増え存在価値が薄くなるリスクがある
決済手段として広がる可能性を秘めている
ビットコインキャッシュは取引の高速さ・手数料の安さを武器に決済手段として広まる可能性を秘めています。楽天の電子マネーサービス「楽天キャッシュ」では、ビットコインキャッシュをチャージ手段として採用しており、楽天市場でのネットショッピング支払いなどに活用できます。
また、仮想通貨を日本円に両替できる自動両替機でも数ある仮想通貨の中からビットコインキャッシュが対応通貨として採用されています。
今後も、他の決済サービスへの採用が広がっていくことが期待されます。
半減期を狙った価格上昇が期待できる
ビットコインキャッシュは発行上限が決まっており、約4年に1度の半減期には新規に発行できる数量が半分に減ります。
半減期が訪れると、市場に出回るビットコインキャッシュの量が減り希少性が増して価値が上がると考えられています。過去の半減期でも価格上昇が起こっているため、次回の2028年の半減期を迎える際も価格の上昇が期待されます。
ビットコインから乗り換え需要が発生する可能性がある
ビットコインは最も取引量の多い仮想通貨ですが、取引量の増大に伴う取引処理の遅延や手数料高騰といった問題を抱えています。
今後、ビットコインキャッシュの取引の迅速性や手数料の安さに注目が集まれば、ビットコインと共通点の多いビットコインキャッシュの取引需要が増え価値が上がる可能性があります。
競合する仮想通貨が増え存在価値が薄くなるリスクがある
一方で、ビットコインキャッシュが抱えている今後のリスクとして、ビットコインキャッシュと似た機能を持つ仮想通貨が増えてきていることが挙げられます。
ビットコインキャッシュと同じく送金速度・送金手数料の安さで群を抜いているリップル(XRP)やステラルーメン(XLM)といった仮想通貨が登場しています。
これら競合の仮想通貨によって、ビットコインキャッシュの存在意義が薄くなり、価値が下がるリスクが考えられます。
ビットコインキャッシュ保有者の評判・口コミ
ビットコインキャッシュは現在どういった評価を受けているのでしょうか。Xでのビットコインキャッシュについての口コミをピックアップして紹介します。
ビットコインキャッシュに好意的な口コミ
まずは、ビットコインキャッシュに対してポジティブにとらえている口コミを紹介します。ビットコインキャッシュの根強い人気に期待する声が目立ちました。
楽天のサービスを日常的に利用している方の中には、楽天ポイントを元手にビットコインキャッシュに投資して含み益を得ている方も見受けられました。
ビットコインキャッシュに否定的な口コミ
一方で、ビットコインキャッシュに対してネガティブにとらえている口コミも紹介します。他の仮想通貨が多くある中で、ビットコインキャッシュの存在価値に疑問を持っている評判が目立ちました。
ビットコインキャッシュ(BCH)のまとめ
ビットコインキャッシュは、ビットコインから派生して生まれた決済手段に特化した仮想通貨です。
発行数量に制限があり、約4年に1度半減期を迎えるところはビットコインと共通しています。
ビットコインと比べて送金時の取引処理の速さや、送金にかかる手数料の安さといったメリットを持っています。決済手段として広がることによる価値向上や半減期狙いの価値上昇が期待できます。
その一方で、すでにビットコインとは価格の連動性が無くなっている点、同様の機能を持った競合の仮想通貨に埋もれてしまうリスクも考慮しておきましょう。
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