BSC(バイナンススマートチェーン)の特徴は? 今後の見通し、使い方まで解説
イーサリアム(ETH)などのブロックチェーンに続き、2021年に登場してシェアを拡大しているのが「BSC(バイナンススマートチェーン)」です。
様々なプロジェクトで利用が進んでいるBSCについて解説します。
- 想定年利10%以上の仮想通貨運用
- 各種手数料が無料
- 500円から仮想通貨を買える
- SBIグループの運営で安心感◎
BSCとは
BSCの概要について解説します。
BSCは仮想通貨ではない
BSCとは「バイナンススマートチェーン(Binance Smart Chain)」の略称です。ブロックチェーンの名称であり仮想通貨ではありません。
仮想通貨取引所「バイナンス(BINANCE)」が運用しており、2022年2月に「BSC」から「BNBチェーン」へ名称が変更されました。
ネイティブトークンはBNB
BSCで利用されているネイティブトークンは「BNB(バイナンスコイン)」です。価格がついて取引されているのはこのBNBであり、BSCではありません。
BSCの特徴
BSCの特徴とメリットを紹介します。
DPoSとPoAのハイブリッド型コンセンサスアルゴリズム「PoSA」を採用
BSCのコンセンサスアルゴリズムは、DPoSとPoAを組み合わせた「PoSA(プルーフ・オブ・ステーク・オーソリティ)」という方式です。PoSAは以下の2段階で承認者を決定しています。
- 保有量の多い人が承認者を投票で選ぶ(DPoS)
- 24時間ごとに承認者の再選が行われる。信頼性が低い場合は解任される(PoA)
この方式によって、信頼性を担保しつつ高速処理が可能になりました。
手数料が安い
BSCを使った取引はPoSAで承認されるため、手数料を安価に抑えられます。
BSCの手数料はイーサリアムブロックチェーンと同じくガス代として支払われますが、BSCでのガス代は5Gwei、イーサリアムでは32Gweiとなっています(2022年10月11日現在)。
(参考)BscScan
(参考)ETH GAS STATION
イーサリアム上でのDappsなどを移行しやすい
BSCはイーサリアムブロックチェーンと互換性を有します。
そのためイーサリアム上で構築されたDappsやDeFiなどのプロジェクトをBSCに移すことが可能です。
BSCを利用しているプロジェクト
BSCを採用しているプロジェクトを4つ紹介します。どのプロジェクトもユーザー数や取引量など規模の大きなプロジェクトです。
STEPN
STEPNは「Move to Earn(動いて稼ぐ)」ゲームです。健康志向の高まりから2021年末の登場以降ユーザー数を増やし、ゲーム内で報酬として受け取ることができる仮想通貨「GST」は半年で6倍になりました。
STEPNではGSTやGMTを獲得することができますが、いずれもSOLチェーンとBSCの2つのチェーンから選ぶことができます。
PancakeSwap
DEXとして世界5位の取引量があるPancakeSwapでもBSCが使われています。
PancakeSwapのほか、BargerSwapやMDEXなど複数のDEXでBSCが利用されています。
Venus
Venus(XVS)はBSC上に構築されたDeFiサービスで、ユーザー同士が直接仮想通貨を貸し借りできます。
他のDeFiレンディングサービスと異なり仮想通貨の利子分とは別にXVSを獲得できるため、資産形成をやりやすくなります。
DriveZ
2022年に開発がスタートしたDriveZ(DVZ)でもBSCが使われています。
DriveZは「Drive to Earn(運転して稼ぐ)」をコンセプトしたプロジェクトで、車や電車での移動でも仮想通貨を獲得することができます。
BSCの今後の見通し
今後の展望に影響を与えそうな要因を解説します。
プロジェクトでの採用と普及
BSCはすでにPancakeSwapをはじめ複数のDeFiサービスで利用されています。
DEXを含むDeFiの投機的な熱狂は落ち着きましたが、安定したサービスとしての参入や投資が始まったとも言えるでしょう。
今後も増えていくであろうDeFiサービスにおいて、BSCが採用されればより普及を望むことができます。
競合プロジェクトの台頭
イーサリアムはもとより、CosmosやPolygon、Avalancheなど複数のブロックチェーンプロジェクトが大型アップデートを行っています。
シェアの奪い合いとなる中、それらとの差別化が重要になるでしょう。
流出事故が発生
2022年10月にBSCはハッキングを受け、一時停止しました。
BNBは下落しましたが、迅速に対応が行われたこと、また顧客資産の流出がなかったことにより、暴落には繋がりませんでした。
BSCの使い方
BSC上のプラットフォームを利用するためには、ネイティブトークンであるBNBが必要です。BNBを入手して、BSCアドレスで使えるように設定します。
事前準備:ビットコインを入手する
今回はバイナンスでBNBを入手します。バイナンスではBNB/BTCペアがあるので、ビットコインを入手しておきましょう。
(1)BNBを購入する
バイナンスでBNBを購入します。バイナンス以外でビットコインを入手した場合は、ビットコインをバイナンスに送って購入してください。
(2)BNBをBSCで使えるようにする
今回はメタマスク(METAMASK)を使ってBSCへ連携します。他のウォレットでも設定自体に違いはありません。
メタマスクにBSCの情報を入力します。バイナンスに記載されているので間違えないように入力しましょう。
(3)BNBをメタマスクに送金する
最後に、バイナンスで購入したBNBをメタマスクへ送金します。
通常の送金と手順は同じです。メタマスク(受け取り側)の受入アドレスをバイナンス(送金側)で指定して送金してください。
BSCに関するQ&A
BSCに関するよくある質問に答えます。
BSCは非中央集権なのか?
BSCはバイナンスが管理しているため、中央集権的といえます。
しかしバイナンスが単独でチェーンを運用できるわけではなく、参加しているバリデータの協力がなければチェーンの停止などを行うことはできません。
BSC上のプラットフォームの安全性は?
BSC上には様々なサービスやプラットフォームが構築されていますが、それぞれの安全性についてバイナンスが保証しているものではありません。
イーサリアムブロックチェーンなどと同じく、個々のサービスを利用するかどうかの判断は自己責任となります。
まとめ
BSC(バイナンススマートチェーン)について解説しました。
- BSCはバイナンス独自のブロックチェーン
- PoSAの採用により高速処理と低コストを実現
- イーサリアムブロックチェーンと互換性がある
バイナンスは世界最大の取引所であり、独自ブロックチェーンもバイナンス以外のプロジェクトでも採用されています。今後の動向に注目しましょう。
- 想定年利10%以上の仮想通貨運用
- 各種手数料が無料
- 500円から仮想通貨を買える
- SBIグループの運営で安心感◎