DEX(分散型取引所)とは?メリット・デメリットやおすすめの取引所をご紹介

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2022年10月に仮想通貨取引所大手のFTXが経営破綻し、業界内外に大きな激震が走りました。

この出来事以降、CEX(中央集権型取引所)への不信感が高まっており、その反動として分散的な運営が行われているDEX(分散型取引所)に大きな注目が集まっています。

この記事では、そんなDEX(分散型取引所)の特徴やメリット・デメリットなどを初心者にもわかりやすくご紹介していきます。

また、DEXの一般的な始め方や、おすすめの取引所なども解説していくので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。

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DEX(分散型取引所)とは?

DEX(分散型取引所)とは、特定の運営者や企業が存在しない、非中央集権的な仮想通貨取引所のことです。

正式名称では「Decentralized Exchange」となっており、一般的には頭文字をとった「DEX(デックス)」と呼ばれることが多いでしょう。

特定の管理者がいないと取引所の運営はできないようにも思えますが、ある一定の条件が揃ったときに自動で契約を履行する「スマートコントラクト」という技術を使用することで運営を行っています。

そのため、仮想通貨を取引する際に特定の企業が仲介するのではなく、ユーザー同士がP2P(ピアツーピア)ネットワークを使用して、直接仮想通貨の取引を行う形となります。

また現状では、多くのDEXがイーサリアムブロックチェーン上で開発されているという状況も知っておきましょう。

DEX(分散型取引所)の3つのメリット

ここでは、DEX(分散型取引所)を利用する3つのメリットをご紹介していきます。

以下の3つのメリットについて、順番に確認していきましょう。

  1. 仮想通貨取引のコストを安く抑えることができる
  2. ウォレットさえあれば誰でも利用することができる
  3. マイナーなアルトコイン(草コイン)を取引することができる

仮想通貨取引のコストを安く抑えることができる

DEX(分散型取引所)を利用するメリットとして、仮想通貨取引の際のコストを安く抑えられるというポイントがあります。

通常、bitFlyer(ビットフライヤー)OKX(オーケーエックス)といった中央集権的な取引所では、運営者が取引を仲介することから、余分な費用がかかりがちです。

しかし、DEXにはそもそも取引を仲介する企業が存在していないので、取引コストを安く抑えることができるでしょう。

ただし、DEXを利用する際にはネットワークを使用する手数料(ガス代)が発生するので、その点は注意が必要です。

ウォレットさえあれば誰でも利用することができる

DEX(分散型取引所)の特徴として、MetaMaskなどのウォレットさえあれば誰でも利用できることが挙げられるでしょう。

基本的にどのような仮想通貨取引所でも、まず最初にアカウントを作成し、身分証明書を提出してはじめて仮想通貨の取引を開始することができます。

しかし、DEXではそういった面倒な手続きは一切必要なく、MetaMaskなどのウォレットを接続するだけで簡単に仮想通貨の取引を行うことが可能です。

国籍や人種、年齢など関係なく、誰でも平等に利用できる点は、DEXの大きなメリットの一つとなっています。

マイナーなアルトコイン(草コイン)を取引することができる

DEX(分散型取引所)を利用する最後のメリットとして、マイナーなアルトコイン(草コイン)を取引できることが挙げられます。

通常、bitFlyer(ビットフライヤー)などの中央集権型取引所では、新しいトークンの上場に厳しい審査が行われるため、あまりにもマイナーなトークンは取引することができません。

しかし、DEXには特定の運営者が存在していないため、誰でも自由に仮想通貨を上場させることが可能です。

そのため、数多くのマイナーな草コインがリスティングされているため、一攫千金を狙うユーザーにも利用されています。

ただし、中にはそもそも運営実態がない詐欺コインも含まれている可能性があるため、そういったリスクがあることは必ず把握するようにしてください。

DEX(分散型取引所)の3つのデメリット

ここまでDEX(分散型取引所)のメリットを解説してきましたが、もちろんネガティブなデメリットも存在しています。

DEXへの理解を深めるためにも、ここではデメリットについてご紹介していきます。

  1. 利用するブロックチェーンによってはガス代が高い
  2. ハッキングに遭ってしまう危険性がある
  3. 全て自己責任で使用する必要がある

利用するブロックチェーンによってはガス代が高い

DEX(分散型取引所)のデメリットとして、利用するブロックチェーンによってはガス代が高いことがあります。

特に、利用するユーザー数が多いイーサリアムブロックチェーンは一時期ガス代の高騰が大きな問題となっていたことがあり、簡単なスワップをするだけで数千円もの手数料を支払う必要がありました。

現状では少し改善しつつありますが、多くのユーザーが集中的に取引を行う場面では、ガス代が再び高騰してしまう可能性があるでしょう。

しかし、バイナンススマートチェーンなど処理能力が高いブロックチェーンのDEXを使用すれば、ほとんどガス代はかからないので、その点は安心してください。

ハッキングに遭ってしまう危険性がある

DEX(分散型取引所)を利用するリスクとして、ハッキングに遭ってしまう危険性が挙げられるでしょう。

基本的にDEXなどのオープンソースのプロトコルは、プログラミングコードが一般公開され、誰でも開発に参加できる仕組みとなっています。

そのため、ハッカーがプログラミングコードのバグを見つけ出す可能性も存在しており、場合によっては甚大なハッキング被害を受けてしまう危険性があります。

DEXを使って仮想通貨のスワップだけをしている場合はそこまで影響はありませんが、イールドファーミングなどで資金をロックしている方は注意が必要です。

全て自己責任で使用する必要がある

ここまでご紹介したように、DEX(分散型取引所)は特定の運営者がいない分散型の仮想通貨取引所です。

そのため、基本的には誰からのサポートも受けられないため、全て自己責任のもと使用する必要があります。

何か不測の事態が発生した場合でも、自分で解決しなければいけいないことを把握した上で、DEXを利用するようにしましょう。

DEX(分散型取引所)とCEX(中央集権型取引所)の違い

ここまでDEX(分散型取引所)のメリット・デメリットなどを解説してきましたが、多くのユーザーが利用するCEX(中央集権型取引所)とどのような違いがあるのか気になる方も多いのではないでしょうか?

DEXとCEXには様々な違いがありますが、やはり最も大きな違いとしては「取引所の運営者の有無」というポイントでしょう。

CEXは、bitFlyerやOKXのように特定の企業が運営していますが、DEXはブロックチェーン上に記録されたスマートコントラクトによって無人の運営が行われています。

また、この運営者の有無という違いがあるからこそ、DEXとCEXでは資産管理(カストディ)の方法も大きく異なりますし、発生する取引手数料にも違いが出てきています。

他にも、DEXはウォレット一つあれば誰でも利用できますが、CEXではアカウントの作成にKYCが必要になるなど、様々な違いがあると言えるでしょう。

以下の表で、DEXとCEXの違いを簡単にまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

良いポイント悪いポイント
DEX(分散型取引所)・取引手数料が安い
・ウォレットがあれば誰でも利用可能
・マイナーな銘柄の仮想通貨もラインナップ
・ブロックチェーンによってはガス代が高い
・ハッキングされる可能性がある
・利用時は全て自己責任
CEX(中央集権型取引所)・初心者でも簡単に利用できる
・取引所が資産の管理(カストディ)をしてくれる
・運営会社によるサポートあり
・DEXよりも手数料が高い傾向がある
・取引所が破綻する可能性がある
・利用するにはKYCが必要

一般的なDEX(分散型取引所)の始め方や使い方

次に、一般的なDEX(分散型取引所)の始め方や使い方について解説していきます。

手順としてはそこまで難しくありませんが、以下の始め方の手順に沿って確認していきましょう。

  1. 国内の仮想通貨取引所でイーサリアム(ETH)を購入する
  2. 購入したイーサリアム(ETH)をMetaMaskに送金する
  3. 利用するDEX(分散型取引所)とMetaMaskを接続する

国内の仮想通貨取引所でイーサリアム(ETH)を購入する

DEX(分散型取引所)を利用するためにも、まずは国内の仮想通貨取引所でイーサリアム(ETH)を購入していきましょう。

イーサリアム(ETH)は基本的にどの国内取引所でも取り扱いがありますが、使いやすい取引所がわからない方はBITPOINT(ビットポイント)の利用がおすすめです。

BITPOINT(ビットポイント)は、イーサリアム(ETH)などの主要な仮想通貨をラインナップしているだけでなく、送金手数料をはじめとした各種手数料を無料としています。

とにかく仮想通貨取引でのコストを削減したいという方は、ぜひBITPOINT(ビットポイント)の利用を検討してみましょう。

なお、今回はイーサリアムブロックチェーン上で開発されているDEXを利用することを想定しています。

もし、バイナンススマートチェーン上のDEXを使いたい方は、イーサリアム(ETH)ではなくバイナンスコイン(BNB)を用意する必要があるので、その点は注意してください。

購入したイーサリアム(ETH)をMetaMaskに送金する

次に、購入したイーサリアム(ETH)をMetaMaskに送金していきます。

MetaMaskのアカウントを作成したら、画面を立ち上げて送金アドレスをコピーしてください。

また、送金アドレスをコピーする前に、表示されているアドレスがイーサリアムブロックチェーンのものかは必ず確認しておきましょう。

正しい送金アドレスをコピーできたら、国内取引所からイーサリアム(ETH)を送金していきます。

もし、仮想通貨の送金がはじめての方は、まず少額でのテスト送金を行うことをおすすめします。

利用するDEX(分散型取引所)とMetaMaskを接続する

イーサリアム(ETH)を無事に送金できたら、最後に利用したいDEX(分散型取引所)とMetaMaskを接続します。

多くのDEXでは、公式サイトの画面上部に「Connect Wallet」と書かれたボタンがあるので、それをクリックしてください。

自動的にMetaMaskが立ち上がるので、画面に沿って「承認」をクリックすればDEXとの接続が完了します。

接続ができればDEXを利用することができるので、仮想通貨のスワップ(交換)やイールドファーミングなどの機能を利用してみましょう。

代表的なおすすめのDEX(分散型取引所)4選

記事の最後に、現在の仮想通貨市場で人気のあるDEX(分散型取引所)を4つご紹介していきます。

「DEXを使ってみたいものの、どのサービスを使ったらよいかわからない」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

  1. Uniswap(ユニスワップ)
  2. PancakeSwap(パンケーキスワップ)
  3. Curve Finance(カーブファイナンス)
  4. dYdX(ディーワイディーエックス)

Uniswap(ユニスワップ)

Uniswap(ユニスワップ)は、イーサリアムブロックチェーン上で開発が行われているDEX(分散型取引所)です。

数あるDEXの中でもトップクラスの人気を誇っており、仮想通貨の取引高では常に上位に位置しています。

また、シンプルながらも使いやすいUIを提供しているので、DEXを使ったことがない初心者の方でも比較的使いやすいと言えるでしょう。

DEXの中でも代表的なプロトコルとなっているので、興味のある方はぜひUniswapの利用を検討してみてはいかがでしょうか?

PancakeSwap(パンケーキスワップ)

PancakeSwap(パンケーキスワップ)は、Binanceが開発を進めるバイナンススマートチェーン上で構築されているDEX(分散型取引所)です。

非常に人気が高いDEXとして知られており、1日あたりのユーザー数は40万人を超えるなど、多くのユーザーに支持されていることがわかります。

また、バイナンススマートチェーンはガス代(ネットワーク手数料)が安いので、できるだけコストを抑えたい方にも使いやすいという特徴があります。

独自に発行しているCAKEトークンは一時期大きな値上がりを見せ、仮想通貨業界でも話題となりました。

Curve Finance(カーブファイナンス)

Curve Finance(カーブファイナンス)は、ステーブルコインのスワップに特化しているDEX(分散型取引所)です。

ステーブルコインとは、米ドルなどの法定通貨の価格と連動する仮想通貨の総称であり、現在では仮想通貨業界の法定通貨とも言うべき地位を確立しています。

DeFiをよく利用している方ならわかると思いますが、ステーブルコインには様々な種類があり運用の利回りも違うため、意外とステーブルコイン同士を交換するケースは多いです。

そういった際には、Curve Financeを利用すると有利なレートでスワップをすることができるでしょう。

dYdX(ディーワイディーエックス)

dYdX(ディーワイディーエックス)は、2020年に正式リリースされた人気の高いDEX(分散型取引所)です。

最も大きな特徴は、仮想通貨の先物取引に特化している点であり、接続したウォレットの中の仮想通貨を証拠金にしてトレードを行います。

CEX(中央集権型取引所)と同様、証拠金以上のトレードができるレバレッジ取引にも対応しているので、少額でも大きなリターンを狙うことができるでしょう。

また、DYDXという独自トークンを発行しており、コミュニティのガバナンス(統治・管理)をするためのユーティリティが与えられています。

DEX(分散型取引所)のメリット・デメリットやおすすめ取引所まとめ

今回の記事では、現在の仮想通貨市場で大きな注目を集めている、DEX(分散型取引所)のメリット・デメリットなどを解説してきました。

ご紹介したように、DEXには「取引手数料を安く抑えられる」「ウォレットがあれば誰でも利用できる」といった、CEX(中央集権型取引所)とは異なるメリットがあります。

しかし、ハッキングに遭ってしまう危険性などのデメリットもあるので、利用する前にはネガティブな側面もしっかり理解する必要があるでしょう。

今後、さらなる成長が期待できるジャンルであるため、これからの動向にもしっかりと注目していく必要があります。

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