仮想通貨ファイルコイン(Filecoin/FIL)とは?特徴や今後の見通し・将来性を徹底解説
Web3.0で変わるさまざまな可能性にストレージ(データの保存)の問題があります。
保存先にトラブルが起きればサービスは停止し、他にも誰かに閲覧されたり改ざんされたりする可能性も。
Web3.0ではデータを分散して保存する、すなわち分散型ストレージへと変化することで、以上のような問題を解決できる可能性があります。
今回は分散型ストレージサービスに関するコイン、ファイルコイン(FIL)をご紹介します。
ファイルコイン(FIL)とは?
一言で表すと、分散型ストレージサービスを利用するためのトークンです。
2014年にJuan Benet氏がProtocol Labs社を立ち上げ、2017年にICO(新規仮想通貨の公開、販売)が行われ約280億の資金を調達。
2020年に大手取引所へ上場しファイルコイン(FIL)の本格的な運用が開始されました。
Web3.0のブロックチェーン技術を応用した、注目度の高いプロジェクトであり、投資家からの関心が高いことも伺えます。
ファイルコイン(FIL)の特徴
ファイルコイン(FIL)の特徴は以下の3点です。
- 名前の通りファイルに関係するコイン
- 「IPFS」によってデータの分散化を実現
- ストレージを貸し出す「マイナー」の存在が不可欠
以上の3つを詳しく解説します。
名前の通りファイルに関係するコイン
文字通り「ファイル」を扱うコインです。
ファイルというのは画像、動画、ウェブサイトなどのデータのこと。
分散型ストレージサービスにファイルコイン(FIL)を支払うことによってファイルを分散して保存できます。
「IPFS」によってデータの分散化を実現
「IPFS」とは「IntarPlanetaryFileSystem」の略。
日本語に訳すと「惑星間ファイルシステム」となり、分散型ストレージのことを指しています。
この「IPFS」はProtocol Labs社のJuan Benet氏が提唱したプロトコルです。
ストレージとはデータを保存する場所のことで、従来はデータを1ヶ所にまとめて保存していました。
例えば、ハードディスク、USBメモリや、クラウドサービスであればGoogleDrive、DropBoxなどです。
一方、分散型ストレージは、1つのサーバーにデータを保存せず、各地に分散して保存する方法です。
どういうことかというと、データを細かくして世界中のパソコンやスマホにデータを保存する、ということです。
分散型ストレージには
- データを分散させているので、いくつかあるうちの1つがトラブル等を起こしてもサービスを続行できる
- データは細分化、暗号化されているので、ハッカーなどによる改ざんが難しい
以上のようなメリットがあります。
一方デメリットとしてはデータにアクセスできるように、ストレージは常にオンラインにしておく必要があります。
ストレージを貸し出す「マイナー」の存在が不可欠
「IPFS」によってパソコンやスマホのストレージが小さなサーバーになります。
しかし、知らないデータが自分のストレージに保存されるのは少し怖いですし、タダで提供したくありませんよね。
データの保存先がなければ「IPFS」も活躍できません。
そこで登場するのがファイルコイン(FIL)です。
「IPFS」ではストレージを提供=マイニングとなっており、ストレージをオンライン状態にして空き容量を提供すると、ファイルコイン(FIL)を報酬としてもらえます。
懸念であったストレージ先の確保と常にオンラインにしておくことの2点をファイルコイン(FIL)によって解決する仕組みです。
ファイルコイン(FIL)のチャート・価格動向
下の画像はファイルコイン(FIL)が上場した2020年10月15日からのチャートです。
チャートを見てみると、2021年3月頃に急騰しているようです。
「グレイスケール・インベストメンツ」による投資
2021年3月にファイルコイン(FIL)の価格が急上昇。
価格は1FIL=約190ドルにまで達しました。
要因はアメリカの大手仮想通貨ファンドである「グレイスケール・インベストメンツ」がファイルコインの投資信託を運用開始したことが影響したと言われています。
その出資額は2021年4月1日に2万9550FILとなったようです。
ファイルコイン(FIL)の今後の見通し・予想
ファイルコイン(FIL)の今後の見通しと予想を、以下の3つのポイントで解説します。
- ストレージサービスの需要が増加する
- NFTやメタバースが普及する
- 競合サービスとの差別化が必要
ストレージサービスの需要が増加する
データを保存するストレージサービスの需要は、今後も増加していきます。
企業同士の取引で使用する
- 請求書
- 納品書
- 見積書
このような書類は、7年間の保存が必要です。
従業員の労働関係の書類も、3年間の保存が義務付けられています。
今後も多くの文章がクラウド上に保存されるので、分散的にデータを保存するファイルコイン(FIL)の需要は増えるでしょう。
NFTやメタバースが普及する
2021年以降、NFTやメタバースという単語が、一般にも浸透してきました。
NFTは偽造や改ざんができないデジタルデータで、分散型ストレージにもデータを記録しています。
NFTのデータを記録する場所は
- ブロックチェーン上に記録
- IPFSに記録
- 自前のサーバーに記録
と、プロジェクトによって分かれています。
多くのプロジェクトがコストの安さからIPFSにデータを記録しており、今後もNFTが普及することで、ファイルコイン(FIL)を利用する場面は増加します。
また、メタバース内の土地(LAND)はNFT化されています。
企業がメタバースの土地を購入することでNFTの取引量も増え、ファイルコイン(FIL)を利用するユーザーも増えていくでしょう。
競合サービスとの差別化が必要
分散的ストレージサービスには、Arweave(AR)やStorj(STORJ)などのサービスが存在します。
多くの企業や政府では、AmazonやGoogle、Microsoftのストレージサービスを利用しています。
より多くのユーザーを獲得するためには、セキュリティ対策や利用価格を下げるなど、競合サービスとの差別化が必要です。
ファイルコイン(FIL)の買い方
ファイルコイン(FIL)は現在国内の取引所では扱っていませんので、海外取引所を利用する買い方を紹介します。
以下の3STEPを参考にしてみてください。
- DMM BitcoinとBinance(バイナンス)の口座を開設
- DMM Bitcoinで仮想通貨を購入
- Binance(バイナンス)へ送金し、ファイルコイン(FIL)を購入
1つずつ説明します。
1.DMM BitcoinとBinance(バイナンス)の口座を開設
まずは国内取引所と海外取引所の口座が必要なので口座を開設しておきましょう。
国内取引所はDMM Bitcoinがおすすめです。
各種手数料が安く、DMMグループで培った技術を使って運営しているため、安心安全です。
\レバレッジ取引に強い/
海外取引所はBinanceがおすすめです。
海外取引所でありながら、日本語にも対応しており、取り扱っている通貨も豊富です。
2.DMM Bitcoinで仮想通貨を購入
口座が開設できたら、口座へ入金し、仮想通貨を購入しましょう。
おすすめは交換の手間がかからないビットコイン(BTC)あるいは、手数料の安いリップル(XRP)です。
購入したら、Binanceへ送金しましょう。
3.Binanceへ送金し、ファイルコイン(FIL)を購入
Binanceへ送金が成功したら、ファイルコイン(FIL)を購入しましょう。
ビットコイン(BTC)であれば、そのままファイルコイン(FIL)と取引が可能です。
リップル(XRP)であれば、送金後にビットコイン(BTC)、テザー(USDT)等と交換してから、取引をします。
ファイルコイン(FIL)を取り扱っている国内外取引所は?
現在ファイルコイン(FIL)は国内の取引所では扱っていないようです。
海外の取引所では
- Binance
- KuCoin
- Coinbase Exchange
- BITTREX
- OKEx
- Kraken
- Huobi
- Gate.io
上記の取引所にて扱っています。
ファイルコイン(FIL)はやばい?将来性について
ファイルコイン(FIL)に関連したマルチ商法、勧誘などが過去にあったようです。
ファイルコイン(FIL)自体は透明性の高いコインです。
「ビットコインを超える可能性がある暗号資産3選」に選ばれる、ICO(新規通貨公開して販売すること)を実施し、約280億円もの資金を調達するといったことがありました。
このことからファイルコイン(FIL)は将来性が高く、注目度、期待度が高いことが分かります。
ファイルコイン(FIL)のQ&A
ファイルコインのよくある疑問点をまとめました。
- 誰でもファイルコイン(FIL)のマイニングは可能?
- ファイルコイン(FIL)の発行枚数は?
- ファイルコイン(FIL)が国内の仮想通貨取引所に上場する予定は?
以上の3項目について解説します。
誰でもファイルコイン(FIL)のマイニングは可能?
誰でもファイルコイン(FIL)のマイニングは可能です。
現在は業者と契約してストレージを借りてマイニングするようです。
ただし、怪しい誘いやマルチ商法なども流行っています。
もし、マイニングする場合はトラブルを避けるため、信頼できる業者かチェックしたほうが良いでしょう。
ファイルコイン(FIL)の発行枚数は?
ファイルコイン(FIL)の発行枚数は20億枚と設定されています。
内訳は
- 70%がマイニングの報酬
- 15%が「Protocol Labs」への配布
- 10%が投資家への配布
- 5%がファイルコインの財団への配布
となっています。
ファイルコイン(FIL)が国内の仮想通貨取引所に上場する予定は?
国内の取引所でファイルコイン(FIL)が入手できれば、海外取引所に送金しなくていいのでラクですよね。
しかし、現在では国内の取引所ではファイルコイン(FIL)は扱っておらず、近く上場する予定もないようです。
海外では
- Binance
- KuCoin
- Gate.io
などで取引可能です。
将来性があるコインなので、国内に上場するのが楽しみですね。
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