ガバナンストークンとは?特徴・実例についてわかりやすく解説!
ガバナンストークンとは、ブロックチェーン上のプロジェクトやネットワークのルールなど運営に参加できるトークンのことです。
ガバナンストークンは他に、プロジェクトに関する特典を受けられる場合もありますが、一部の大量保有者が権力を強めてしまう可能性もあります。
この記事では、ガバナンストークンについての特徴や活用事例について解説します。
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ガバナンストークンとは
ガバナンストークンとは、ブロックチェーン上の組織(プロジェクトやネットワーク)を管理するために発行されるトークンの一種です。
ガバナンストークンを持っている人は、組織の今後について提案や投票ができます。
ブロックチェーンの登場により、権力が集中しない分散型の組織(DAO)が注目されるようになりました。
DAOはリーダーや管理者といった立場の人物を置かないため、DAOの今後や運用について参加者で決める必要があります。
運営に関わる権利を証明するガバナンストークンを発行して、トークンの所有者がDAOの運営方針などを決めるということです。
トークンは代替貨幣という意味
明確な定義はありませんが、トークンには代替貨幣という意味があり、物やサービスと交換できる通貨の代わりとなるものです。
例えば、クーポン券や企業が発行するポイントなどもトークンです。
暗号資産の世界では、ブロックチェーン上に発行された暗号資産(仮想通貨)をトークンと呼んでいます。
ガバナンストークンの特徴3選
ガバナンストークンには以下のような特徴があります。
- 購入以外の入手方法がある
- 権力が一部に集中する可能性がある
- 保有することで特典が受けられる場合がある
購入以外の入手方法がある
ガバナンストークンは取引所で購入することも可能ですが、配布やプロジェクトに貢献する事でも入手可能です。
例えば、Uniswap(ユニスワップ)では、2020年9月1日までのUniswap利用者に対して400UNIを配布した事例があります。
参考:Introducing UNI (uniswap.org)
特典が受けられる場合がある
ガバナンストークンには発行体に関する特典が受けられるものもあります。
例えば、PancakeSwap(パンケーキスワップ)では、ガバナンストークンのCAKEを発行しています。
CAKEはガバナンストークンとして機能すると同時に、
- 預けて報酬を得る
- 宝くじ
- IFO(イニシャルファームオファリング)
などが可能です。
権力が一部に集中する可能性がある
ガバナンストークンは、組織を参加者同士で運営する目的がありますが、権力が一部に集中してしまう可能性があります。
例えば、ガバナンストークンの保有量で権限が与えられる場合は、大量に購入すれば権力が一部に集中するでしょう。
イーサリアムの創業者であり、DAOの提唱者でもあるヴィタリックブテリン氏はTwitterで、「譲渡可能なガバナンストークンは、支配したい人に多くの権限を与えることを目的としています。」と投稿しています。
以上のことから、ガバナンストークンを発行するだけでなく、組織内の権利が公平となるような仕組みも必要でしょう。
ガバナンストークンに関する3つの活用事例
ガバナンストークンが実際どう使われているのか、3つの実例を紹介します。
- MakerDAOのガバナンストークンMKR(メイカー)
- 分散型取引所Uniswap(ユニスワップ)
- ブロックチェーンゲームのMy Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)
MakerDAOのガバナンストークンMKR(メイカー)
MKR(メイカー)は、ステーブルコインDaiを発行するプロジェクトMakerDAOのガバナンストークンです。
2014年にMakerDAOが設立され、非営利団体のMaker Foundationがプロジェクトを推進していました。
現在(2023年1月時点)では、MakerDAOに参加するユーザーによって今後の方針などについて提案や投票が行われています。
以下のように投票結果などMakerDAO公式ツイッターアカウントで投稿されています。
投票には「ガバナンス投票」と「エグゼクティブ投票」があり、MKR(メイカー)の保有を条件に参加可能です。
Makerについては以下の記事で、詳しく解説しています。
分散型取引所Uniswap(ユニスワップ)
分散型取引所のUniswap(ユニスワップ)では、ガバナンストークンの「UNI」が発行されています。
UNIの特徴は
- 保有するUNIを預けることで報酬が貰える(流動性の提供)
- UNIを保有することで、ガバナンスに参加できる
といった特徴があります。
公式ホームページによると、コミュニティ主導の成長を目的としてUNIが発行されたとのことです。
参考:コミュニティガバナンスプロセス – ガバナンス-メタ – ユニスワップガバナンス (uniswap.org)
上記の画像は、Uniswapのガバナンスページです。
このページではガバナンスの提案ができ、各項目を選択すると投票結果を見れます。
Uniswapについては以下の記事で詳しく解説しているので、興味のある人はクリックしてみてください。
ブロックチェーンゲームのMy Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)
ガバナンストークンはブロックチェーンゲームでも発行され、利用されています。
例えば、My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)では、MCHC(ガバナンストークン)が発行されています。
MCHCは以下のように使用可能です。
- My Crypto Heroesの運営に関わるユーザー投票権
- 提携ブロックチェーンゲームのNFTを購入
- QuiqSwapでの流動性の提供
また、集めたゲーム内アイテムをMCHCに交換することもできます。
以上のようにガバナンスとしての機能だけでなく、MCHCゲーム内やMCH Verse上で利用できる基軸トークンとして機能しています。
参考:MCHC(MCHコイン) | ブロックチェーンゲーム「My Crypto Heroes (マイクリプトヒーローズ / マイクリ)」
マイクリプトヒーローズの仕組みなどについては以下の記事でも紹介しています。
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