JPY Coin(JPYC)とは?特徴や購入方法・今後の見通しや将来性を徹底解説
Bitcoin(BTC)などの暗号資産(仮想通貨)は、円やドルなどの法定通貨よりも送金スピードが早く、手数料が安いことが大きな特徴です。
しかし、価格の変動が大きく利用できる実店舗が少ないので、普段の買い物で使用する機会はほとんどありません。
そこで注目を集めているのが、法定通貨と同じ価格を維持しているステーブルコインです。
本記事では、常に日本円と同じ価格で使用できるJPY Coin(JPYC)を徹底解説します。
通貨の特徴や購入方法、今後の見通しや将来性も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
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JPY Coin(JPYC)とは?
JPY Coin(JPYC)は日本円の価格と連動したステーブルコインで、2021年1月にリリースされました。
日本にあるJPYC株式会社が開発と運営をおこなっており、ブロックチェーンの技術を使用して価値を維持しています。
JPY Coin(JPYC)は、イーサリアムチェーン上で使用できるウォレットで管理をしますが、暗号資産(仮想通貨)ではありません。
JPY Coin(JPYC)の基本情報は、以下の表で確認してください。
名称 | JPY Coin |
シンボル | JPYC |
価格(2022年12月現在) | ¥1 |
時価総額(2022年12月現在) | ¥349,211,559 |
購入可能な主な取引所 | JPYC販売所,UniSwap,Quickswap |
公式サイト | JPYC |
日本の資金決済法では前払式支払手段として登録されており、事前に利用料金を支払うプリペイドカードのような使い方をします。
暗号資産取引所に口座を開設しなくてもJPY Coin(JPYC)は購入でき、ギフトカードや図書カードと同じような取り扱いなので、未成年でも購入が可能です。
常に1JPY=1円の価値を維持しているので値段の計算がしやすく、Vプリカギフトを利用すると、世界中のVisaカードの加盟店で買い物ができます。
今後も利用できるサービスは増えていく予定で、クレジットカードの決済手数料を抑えたい事業者や、自治体などにも注目されています。
JPY Coin(JPYC)がよくわかる7つの特徴
ここでは、JPY Coin(JPYC)の特徴を7つにまとめました。
- 日本円に連動したステーブルコイン
- 本人確認せずに購入できる
- 送金が簡単で手数料が安い
- 日常の買い物で利用できる
- 二次流通で取引できる
- 多くのネットワークに対応している
- 多くの企業から出資を受けている
詳しく解説します。
日本円に連動したステーブルコイン
JPY Coin(JPYC)は、日本円に連動したステーブルコインです。
ステーブルコインとは、日本円や米ドルなどの法定通貨と同じ価値を持つように設計されています。
米ドルと連動していれば常に1ドルと同じ価値を持ち、日本円であれば1円に価格が固定されています。
USD Coin(USDC)やTether(USDT)など、米ドルに対応したステーブルコインが多く発行されている中、JPY Coin(JPYC)は日本円に連動していることが大きな特徴です。
送金や買い物をするときには1JPYC=1円で利用でき、購入時はプリペイドカードのように前払いで料金を支払います。
また、ブロックチェーンの技術を使用していますが、資金決済法上では暗号資産(仮想通貨)ではなく、支払手段として登録されています。
本人確認せずに購入できる
JPY Coin(JPYC)は公式サイトで購入でき、免許証などの本人確認書類を提出する必要はありません。
イーサリアムチェーンで発行されているので、受け取りにはMetaMask(メタマスク)などのウォレットが必要です。
JPY Coin(JPYC)は前払いで料金を支払うプリペイドタイプなので、図書カードやギフトカードと同じような取り扱いとなります。
国内の暗号資産取引所では、原則として未成年のユーザーは口座を開設できません。
しかし、JPY Coin(JPYC)は未成年でも購入できるので、暗号資産取引所に口座を開設しなくても、NFTやブロックチェーンゲームのアイテムを購入できます。
送金が簡単で手数料が安い
ステーブルコインは、法定通貨と比べて送金時の手続きが少なく、手数料が安いです。
アドレスを指定するだけで、世界中のウォレットにいつでもJPY Coin(JPYC)を送金できます。
特に日本円を海外に送金するときには、銀行のWEBサイトや窓口で手続きを行い、相手の国でも受け取りの審査をする場合があります。
国内送金するときとは違い、中継銀行と呼ばれる金融機関を利用するので、送金手数料も数千円かかることが一般的です。
JPY Coin(JPYC)は自分のウォレットから相手のウォレットに直接送金でき、送金履歴もリアルタイムで確認できます。
法定通貨と比べて、送金時の手数料を大きく削減することが可能です。
日常の買い物で利用できる
VプリカギフトにJPY Coin(JPYC)を入金すると、日常の買い物に利用できます。
Vプリカギフトとは、インターネット上のVisa加盟店でならどこでも使える、プリペイドカードです。
事前にお金を入金するので、親権者の同意があれば未成年でも購入でき、クレジットカードのような審査もありません。
Amazonや楽天などのECサイトで商品を買うことができ、支払いもその場で完了します。
Vプリカギフトはコンビニなどの実店舗では使用できないのですが、楽天ペイなどのQRコード決済の支払手段に設定できます。
他のサービスと組み合わせることで、実店舗での支払いにも対応できます。
また、約500種類のラインアップの中から商品を選べるgiftee Boxや、静岡県川根本町で宿泊券としても利用が可能です。
二次流通で取引できる
JPY Coin(JPYC)は公式サイトで購入する以外にも、Uniswap(ユニスワップ)などの分散型取引所で交換できます。
分散型取引所はDEXと呼ばれていて、特定の企業が管理するのではなく、スマートコントラクトを利用して通貨を自動で交換する取引所です。
Uniswap(ユニスワップ)はイーサリアムチェーンを使用しており、ユーザーは流動性プールにJPY Coin(JPYC)を預けることが可能です。
流動性プールにJPY Coin(JPYC)を預けたユーザーは、対価としてガバナンストークンを獲得します。
JPY Coin(JPYC)は多くのブロックチェーンに対応しており、PolygonチェーンにあるQuickswap(クイックスワップ)でも交換が可能です。
多くのネットワークに対応している
JPY Coin(JPYC)は、ERC-20規格に対応したトークンで、多くのブロックチェーンに対応しています。
ERC-20とは、イーサリアムチェーンと互換性のあるトークンの規格です。
すべて同じ規格で作られており、多くのウォレットや、マーケットプレイスで利用できます。
イーサリアムの他にも
- Polygon
- Gnosis
- Shiden Network
- Avalanche
- Astar Network
に対応しており、公式サイトからネットワークを選択できます。
ウォレットへ新しいネットワークを追加する方法は、ユーザーガイドで確認をしてください。
国内外の企業から出資を受けている
JPYC(JPY Coin)は、国内外の企業から出資を受けています。
2021年には
- Headline Asia
- Circle Ventures
- i-nest capital
- JPYC従業員持株会
から、約5億円の資金調達を実施しました。
また2022年10月には、xWINアセットマネジメントジャパン合同会社と既存投資家から、2億円の資金調達をしています。
多くの企業や投資家がJPY Coin(JPYC)の事業に期待をし、金銭面で協力しています。
JPY Coin(JPYC)が価格を維持する仕組み
JPYC(JPY Coin)は、日本円に連動したステーブルコインで、1JPYC=1円の価格を維持しています。
価格を維持する仕組みを
- 1JPYの価格が1円よりも下がった場合
- 1JPYの価格が1円よりも上がった場合
以上の2パターンに分けて解説します。
Uniswap(ユニスワップ)などでの二次流通価格が1円よりも下がった場合は、供託金を預けて通貨の価格を上昇させます。
資金決済法に定められた金融機関保証を受け、供託金の金額が増えた場合はJPYC株式会社のWEBサイトで告知する予定です。
二次流通での価格が1円よりも上がった場合は、JPYC株式会社の公式サイトが適正価格(1JPYC=1円)で販売しているので、価格は徐々に1円に近づきます。
万が一JPYC株式会社が破産したときは、JPY Coin(JPYC)は使用できなくなります。
しかし、ユーザーが保有する残高はブロックチェーン上で確認でき、破産手続きに基づき優先的に弁済を受けられます。
JPY Coin(JPYC)を購入する方法
JPY Coin(JPYC)は公式サイトから購入できます。
支払い方法は、暗号資産(仮想通貨)と銀行振込の2種類です。
購入の手順は以下の通りです。
- 暗号資産取引所で口座を開設
- イーサ(ETH)を購入
- ウォレットを作成
- 公式サイトでJPY Coin(JPYC)を購入
JPY Coin(JPYC)の支払い方法を、暗号資産(仮想通貨)ではなく銀行振込にする場合は、3番のウォレットの作成から進めてください。
暗号資産取引所で口座を開設
JPY Coin(JPYC)をイーサ(ETH)で購入する場合は、暗号資産取引所で口座を開設します。
口座を開設するには
- パソコン・スマートフォン
- メールアドレス
- 本人確認書類
以上の3点が必要です。
おすすめの暗号資産取引所は、初心者でも簡単に手続きができるビットポイント(BITPOINT)です。
口座開設の詳しい手順は、以下の記事で解説しています。
暗号資産(仮想通貨)を購入
取引所に口座を開設したら、イーサ(ETH)を購入します。
購入方法は
- 銀行から日本円を入金
- 取引所で購入
という手順です。
ビットポイント(BITPOINT)では、簡単な操作で通貨を購入できる「BITPOINT」と、成行、指値、逆指値といった現物取引をする「BITPOINT PRO」の2種類の方法があります。
BITPOINT PROは中・上級者向けの購入方法なので、取引に慣れていない人はBITPOINTでの購入をおすすめします。
ウォレットを作成し通貨を送金
イーサ(ETH)を購入したら、JPY Coin(JPYC)を管理するウォレットを作成します。
おすすめのウォレットは、イーサリアムチェーンに対応しているMetaMask(メタマスク)です。
Google Chromeの拡張機能や、スマートフォンアプリを使用して無料でダウンロードできます。
ダウンロードの手順と通貨の送金方法は、以下の記事を参考にしてください。
公式サイトでJPY Coin(JPYC)を購入
MetaMask(メタマスク)にイーサ(ETH)を送金できたら、公式サイトからJPY Coin(JPYC)を購入します。
画面左下にある「JPYCを購入する」をクリック。
支払い方法は
- 銀行振込で購入
- 暗号資産で購入
のどちらかを選びます。
銀行振込の場合は
- 購入金額を指定
- ブロックチェーンを選択
- ウォレットアドレスを入力
- 名前の入力
- 利用規約・プライバシーポリシーを確認
以上の項目を入力したら「確認画面へ」をクリックします。
注意点が1つあり、ウォレットアドレスを間違えて入力してしまうと、通貨が送金されません。
必ずコピーアンドペーストでアドレスを貼り付け、間違えていないかを確認してください。
注文内容を確認し「この内容で申し込む」をクリックします。
JPYC運営事務局からメールが届くので、記載されている口座に金額を入金すれば手続きは終了です。
暗号資産で購入する場合は、「ウォレットに接続」をクリックします。
MetaMask(メタマスク)で署名し、指定のネットワークに切り替えてください(2022年12月現在、Rinkebyテストネットのみ利用できます。)
支払いに使うイーサ(ETH)か、受け取るJPY Coin(JPYC)の数量を選択します。
取引内容を確認し「購入する」をクリック。
トランザクションを確認すれば、購入完了です。
JPY Coin(JPYC)の今後の見通しと将来性
JPY Coin(JPYC)の今後の見通しと将来性を、以下の3点で解説します。
- 利用できる場所が拡大している
- ふるさと納税に利用できる
- 生活のインフラになると期待されている
利用できる場所が拡大している
2021年に発行された新しいステーブルコインですが、利用できる場所は拡大しています。
JPY Coin(JPYC)は、Visaカード加盟店で利用できるVプリカギフトに交換できるようになったことで、大きな注目を集めました。
楽天などのECサイトで利用できるほか、アーティストへの投げ銭やクラウドファンディングの支援としても利用できます。
また、2022年11月までの期間限定ではありましたが、松屋銀座の店舗の支払いにJPY Coin(JPYC)が使われていました。
今後も実店舗を含めて、利用できる場所は拡大していくでしょう。
ふるさと納税に利用できる
JPY Coin(JPYC)は、第三者型前払式支払手段の発行者としての登録手続きを進めており、登録されればふるさと納税での利用が開始されます。
JPYC株式会社は、一般社団法人Disportと徳島県海陽町と提携して、ブロックチェーンを利用した地方創生を推進しています。
具体的にはJPY Coin(JPYC)を使って、ふるさと納税の支払いができるような取り組みです。
これが実現できれば、Bitcoin(BTC)やイーサ(ETH)などの暗号資産(仮想通貨)の利益を確定せずに、ふるさと納税で税金を納めることが可能です。
2022年現在では、暗号資産(仮想通貨)の所得税が最大45%と高額になっており、納税を受ける自治体だけでなく投資家からも注目を集めています。
生活のインフラになると期待されている
JPYC株式会社の公式サイトでは、官公庁や自治体との連携を進め、社会のジレンマを突破すると記載しています。
さきほど紹介したふるさと納税以外にも、海洋に関する経済活動を盛り上げる、ブルーエコノミー推進室を設置しています。
東京都の青ヶ島を中心に、漁協の電子決済を進めたり、Web3.0やNFTを活用して資本効率の向上を目指しています。
銀行を利用して送金するよりも、JPY Coin(JPYC)の手数料は安いので、今後は生活のインフラになる可能性があります。
JPY Coin(JPYC)のQ&A
JPY Coin(JPYC)に関するよくある質問を、2点紹介します。
JPY Coin(JPYC)は日本円に払い戻せますか?
JPY Coin(JPYC)を、日本円に払い戻すことはできません。
Vプリカギフトでの利用や、giftee Boxに交換して使用します。
また、Uniswap(ユニスワップ)などの二次流通で交換できますが、JPYC株式会社のサポートの対象外です。
分散型取引所での交換は、自己判断で利用してください。
JPY Coin(JPYC)は安全ですか?
JPY Coin(JPYC)は、運営するJPYC株式会社が倒産するリスクが考えられます。
しかし、JPYC株式会社は、資金決済法に定められた供託金の200%と1000万円を法務局に供託しています。
万が一倒産した場合でも供託金は運営会社から分離され、利用者の権利は保護されると考えられます。
JPY Coin(JPYC)のまとめ
JPY Coin(JPYC)の特徴や購入方法、将来性を解説しました。
日本円と連動する珍しいステーブルコインで、私たちの普段の買い物でも利用できます。
今後も利用できる場所が拡大していくので、ぜひ注目をしてみてください。
- 想定年利10%以上の仮想通貨運用
- 各種手数料が無料
- 500円から仮想通貨を買える
- SBIグループの運営で安心感◎