ライトニングネットワークとは？仕組みや特徴・将来性を徹底解説

2009年にBitcoin(BTC)が誕生し、多くのユーザーが通貨として利用してきました。

しかし、ユーザーの増加によりシステムやネットワークに大きな負担がかかる、スケーラビリティ問題を現在も抱えています。

本記事で紹介するライトニングネットワークは、Bitcoin(BTC)のスケーラビリティ問題を解消するために開発された技術です。

日本の観光業でも注目されているので、ぜひ最後までご覧ください。

ライトニングネットワークの仕組み

ライトニングネットワークは、Bitcoin(BTC)のブロックチェーン上に構築されたペイメントレイヤーです。

具体的には、ペイメントチャネルというブロックチェーン以外の送金手段を作り、通貨の送金方法を分散しています。

多くのユーザーがペイメントチャネルを利用することで、ブロックチェーンへの負荷を減らせるメリットがあります。

ユーザーは専用のウォレットをダウンロードする必要があり

• Strike
• Blue wallet
• Wallet of Satoshi
• BLW
• Muun

など、数十種類のウォレットに対応しています。

ライトニングネットワークがよくわかる4つの特徴

ライトニングネットワークの特徴を4つにまとめました。

• 送金スピードが早い
• 手数料が安い
• 少額の取引に対応
• ビットコイン以外のブロックチェーンでも使用できる

詳しく解説します。

送金スピードが速い

ライトニングネットワークは送金スピードが早く、他のサービスよりも高い処理能力があります。

サービス名	送金にかかる時間
ライトニングネットワーク	即時送金
ソラナ(SOL)	約0.4秒
リップル	約4秒
VISAカード	約5秒
ビットコイン(BTC)	約10分

表を見てもらうとわかるように、どのサービスよりも素早く相手への送金が可能です。

トランザクション(取引記録)の処理能力も高く、1秒間で最大2,500万件もの取引に対応しています。

手数料が安い

送金時の手数料が安いことも、大きな特徴の1つです。

通貨を送金する時には、ブロックチェーンにトランザクションを書き込む必要がない、ペイメントチャネルを使用します。

取引ごとに記録するのではなく、すべての送金が終了した後にまとめてブロックチェーンへ残高を書き込むため、マイニングにかかるコストを大きく削減できました。

マイナーに支払う手数料を大きく減らしているので、ライトニングネットワークの平均手数料は数セント以下(1円以下)に抑えられています。

少額の取引に対応

ライトニングネットワークを利用すると手数料を安く抑えられるので、少額の取引にも対応できます。

送金コストがほとんどかからないので、価格が低い商品の販売や、少額の寄付をすることも可能です。

世界銀行グループのWEBサイトには、国際送金手数料の平均は約6％という報告があります。

これまでよりも手数料を大幅に削減できるので、Bitcoin(BTC)によるポイントの還元や、少額のギフトカードという新しいサービスが誕生しました。

ビットコイン以外のブロックチェーンでも使用できる

ライトニングネットワークは、Bitcoin(BTC)以外のブロックチェーンでも使用できます。

具体的には

• Litecoin(LTC)
• MonaCoin(MONA)
• Dogecoin(DOGE)

などの通貨で利用でき、異なるブロックチェーン同士の取引も可能です。

また、暗号資産取引のKraken(クラーケン)や、モバイル決済アプリCash App(キャッシュアップ)もライトニングネットワークに対応しています。

今後も多くの企業が採用することで、送金や決済手段としてBitcoin(BTC)を利用する機会は増えるでしょう。

ライトニングネットワークの今後の見通しと将来性

ライトニングネットワークで今後注目するべきポイントをまとめました。

• ユーザー数が増加している
• 日本の観光業が利用しやすい

以上の2点を解説します。

ユーザー数が増加している

2021年から2022年にかけて、ライトニングネットワークを利用するユーザーは大きく増えています。

Arcane Researchのレポートでは

• 支払い回数は約2倍
• 取引価格が約4倍
• ライトニングネットワーク上にあるBTCの総量は約2倍

という報告をしています。

特に中南米にあるエルサルバドル共和国では、2021年から法定通貨としてBitcoin(BTC)を採用し、多くのユーザーが利用中です。

対応するアプリの開発も進み、スイスのルガールやフロリダ州マイアミでもBitcoin(BTC)やライトニングネットワークを利用した決済を推進しています。

日本の観光業も利用しやすい

2022年6月から、日本でも海外からの観光客の受け入れを再開しました。

ライトニングネットワークは送金コストも安く、即時送金が可能という特徴があるので、来日した観光客の決済手段としても期待されています。

対応するアプリをダウンロードすれば支払いができ、円安・円高などの為替レートの影響を受けずにBitcoin(BTC)を利用した決済が可能です。

Bitcoin(BTC)を保有するユーザーが増えるとともに、ライトニングネットワークの利便性も上がっていくでしょう

ライトニングネットワークのまとめ

ライトニングネットワークの仕組みや特徴、今後の見通しを解説しました。

エルサルバドル共和国や、中央アフリカ共和国ではBitcoin(BTC)を法定通貨として採用しており、ユーザー数も大きく増加しています。

現在も銀行口座を持っていない人が20億人以上もいると言われており、今後は数億人規模で利用者が増えていく可能性もあります。

今後目にする機会が増えていく、ライトニングネットワークに注目をしてみてください。