仮想通貨Polygon(MATIC)とは?特徴・将来性を徹底解説

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Polygon(MATIC)は「手数料がとにかく安い。しかも取引処理が速い」という特徴を持つ仮想通貨です。

イーサリアムが抱える取引処理時間の遅延や、手数料高騰などの問題を解決できる可能性を秘めています。

本記事では、Polygonの概要と特徴を解説

Polygonが引いているロードマップを元に、将来性についても取り上げます。

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Polygon(MATIC)とは?

Polygon(MATIC)は、イーサリアムと一緒に動作するセカンドレイヤーブロックチェーンです。

イーサリアムが抱える「取引処理時間の遅延・手数料の高騰」という問題点を解決するために作られました。

polygon-matic
仮想通貨名Polygon(MATIC)
シンボルMATIC
価格¥80.19円
時価総額¥747,361,240,871円
時価総額ランキング13位
開発された年2017年10月
開発者Jaynti Kanani, Sandeep Nailwal, Anurag Arjun
公式サイトhttps://polygon.technology/
2023年8月27日時点、CoinMarketCap調べ

イーサリアムはスマートコントラクトが使えるメリットがある一方で、「取引処理の遅延・手数料の高騰」などのデメリットを抱えています。

いわゆるスケーラビリティ問題です。

そこで登場するのがPolygon(MATIC)です。Polygonは、イーサリアムのブロックチェーンネットワーク外でデータの処理を行えます(≒セカンドレイヤー)。

メインネットワーク外でデータを扱うため処理速度は高速。次々に取引が処理されて順番待ちにならないので、ネットワーク手数料も安く抑えられます

Polygonはこのようにして、イーサリアムネットワークのスケーラビリティ問題の解決を試みています。

Polygon?MATIC?呼び方の違いはなに?

Polygonは2017年の開発当初は「MATIC」と呼ばれていましたが、2020年に「Polygon」に改名。

改名はしたものの、今でもPolygonが発行する独自トークンは「MATIC」という名前で販売されています。

【覚え方】
Polygon:プロジェクトの名前
MATIC:Polygonが発行するトークン(≒仮想通貨)

仮想通貨 Polygon(MATIC)が注目を浴びたワケ

Polygonは大手企業がWeb3に参入する際に使用する暗号資産に選ばれたことで注目を集めました。

ディズニーやスタバ、meta(Instagram)などの名だたる企業がPolygonを採用しています。

ほかにも大手分散型取引所やブロックチェーンゲームのネットワークに選ばれており、Polygonを導入するプロジェクトが増えています

有名企業や大手Defiでの採用

NFTを発行する際、Polygonネットワークを利用する企業が増えています。

  • Disney
  • スターバックス
  • meta(Instagram)
  • Prada
  • Adidas
  • NIKE 等

DisneyAcceleratorに選出される

DisneyAcceleratorは、世界の革新的な企業の成長を加速させるために作られた事業開発プログラムです。

PolygonはこのDisneyAcceleratorに選ばれました。

プログラムでは、ARやNFT、AIなどの没入感のある体験を構築する技術を取り扱うサービスが選出されています。

スターバックス・オデッセイに採用

スターバックスはNFTを活用したポイントプログラム「スターバックス・オデッセイ」を開始する予定。

Polygonはスターバックス・オデッセイで使用するブロックチェーンとして採用されています。

スターバックス・オデッセイでは、NFTスタンプを購入することで、イベント参加チケットが貰えたり、限定グッズが入手できるなどの特典が付く予定になっています。

有名ブランドがNFTを発行する際にPolygonを使用

https://www.nike.com/jp/swoosh

PradaAdidasNIKEなどの世界的ブランドが、NFTを発行する際にPolygonブロックチェーンを採用しています。

UniswapがPolygonチェーンでリリース

出来高が世界最大規模のDefi「Uniswap」において、メインネットにPolygonが採用されました。

その発表があった当時、PolygonのトークンであるMATICは、過去最高値(313円)を記録しています。

ブロックチェーンゲームでの採用が増加

Polygonは、ブロックチェーンゲームに採用されることが増えています。

採用される理由として考えられるのは3点。

  • Polygonは高速でデータ処理が行える
  • 手数料が安く済む
  • Polygon StudiosというブロックチェーンゲームやNFTの開発を支援する部門があること

ゲーム大手のスクウェアエニクスが出す「Symbiogenesis」でも、Polygonが使用される予定です。

ここでは日本企業がリリースした、Polygonを使用したブロックチェーンゲームを紹介します。

Eternal Crypt -Wizardry BC

Eternal Crypt -Wizardry BCは、名作ゲーム「ウィザードリィ」を元にしたブロックチェーンゲームです。

ダンジョン攻略というウィザードリィをプレイする楽しさを残しつつ、ブロックチェーン技術やCokieClicker型のゲームシステムを採用するなど新たな取り組みがなされています。

Crypt buster

CryptBusters

Crypt bustersは、Polygonネットワーク上で動作するゲームです。このゲームでは、プレイヤーは兵士や戦闘車両を集め、戦わせることができます。

BrilliantCrypt

Brilliantcryptoの画像

Brilliantcryptoは、コロプラの子会社が開発を進めているブロックチェーンゲームです。

宝石やトークンなどの採掘アクションを通じて、NFTや仮想通貨を得られます。Brilliantcryptoで使用する予定のトークンは、「コインチェック」でのIEOを予定。

Polygonが注目を集めたのは、取引処理性能の高さや手数料の安さから、大手企業やサービスに利用されるようになったのが大きいと言えるでしょう。

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Polygon(MATIC)の特徴

Polygon(MATIC)の特徴は4つ。

  1. イーサリアムを補完するレイヤー2技術
  2. PoS採用での迅速な取引
  3. 通信速度が速い
  4. ガス代(手数料)が安い

イーサリアムを補完するレイヤー2技術

Polygonは、イーサリアムのネットワークを補完するためのレイヤー2技術を採用しています。

イーサリアムのネットワークは、取引が多くなると混雑してしまいます。しかし、Polygonのレイヤー2技術を使うことで、ネットワークの混雑を解消することが可能。スムーズに取引が行なえます。

PoS採用での迅速な取引

ブロックチェーンを用いた取引では、取引データ(ブロック)が正しいことを確認し、承認する作業が必要です。

Polygonでは、データ承認に「PoS(Proof of Stake)」という仕組みを採用することで高速取引を実現しています。

PoSとは保有するトークン量に応じて、ブロック承認の優先権が変わる仕組みです。トークン量が多い人が先にデータ処理を行うようになるので、誰がデータ処理をするのか争う必要がなく、処理時間の短縮に繋がります。

PoSPoW
処理速度早い遅い
手数料安い高い
セキュリティリスク普通低い
実装複雑かんたん
消費電力少ない多い
代表通貨ポリゴン、イーサリアム、ソラナビットコイン、ライトコイン、ドージコイン

一方、ビットコインやイーサリアムで採用されている「PoW(Proof of work)」というデータ承認のやり方があります。

PoWでは、データ承認を行う時に誰が行うかは事前に決まっていません。「よーいドン」で一斉にデータ計算を初めて、一番最初にデータ処理ができたひとがデータを承認できる権限を得ます。

つまり、PoWはPoSと比べるとデータ処理に時間がかかりやすいということです。

Polygonでは、PoSを採用することで高速な取引を実現しています。

通信速度が速い

PolygonはPoSで取引データの承認を行うため、ネットワークの通信速度が速いです。

イーサリアムの取引速度は1秒あたり約15件ですが、Polygonは1秒あたり65,000件の取引を処理する能力を持っています。

ガス代(手数料)が安い

Polygonは、取引の手数料が安いです。

ガス代(手数料)は、イーサリアムと比較して1万分の1程度となっています。

Polygon(MATIC)の価格動向

ローンチからこれまでの価格動向と要因

2019年に上場したポリゴンは、当初は価格の大きな動きがありませんでした。

しかし2021年4月から5月にかけて価格が大きく上昇します。

この時期は、DeFi(分散型金融)の利用者が増えており、ポリゴンの価格にも影響を与えていたと見られます。

わずか20日間で約600%もの価格上昇を記録

また2021年12月には、大手分散型取引所「Uniswap」がポリゴン上でのローンチを発表。これにより、MATICの価格は最高値を記録します。

しかし、2022年には仮想通貨市場全体の下落の影響を受け、MATICの価格も下落しました。

2023年の価格動向

2023年に入り、アメリカの金利上昇が一段落するとの期待から、MATICの価格は一時的に上昇しました。

しかし、その後は世界経済の不安や各国の景気後退の影響を受け、価格は安定していません。

2023年8月18日には、イーロンマスク氏が率いる「スペースX」が保有していたBTCを$3億7300(約540億円)を全て売却したことにより、仮想通貨市場が全体的に下落。Polygonの価格も大きく下落しました。

Polygonの価格は、市場全体の動向や外部要因に影響されつつも、その独自の要因により変動しています。

Polygon(MATIC)の買い方

Polygon(MATIC)は国内の仮想通貨取引所で購入できます。

名称Polygon
ネットワーク
Ethereum
ネットワーク
入金出金
BITPOINT無料無料
コインチェック無料0.1
SBI VCトレード無料無料
OKJ(オーケーコインジャパン)無料・13.4131~53.6525(ERC20)
・0.5~1(Polygon)
Binance Japan無料・19.44(ERC20)
・10(Polygon)
Zaif無料1
bitflyer無料19
bitbank無料19
DMM bitcoin無料未対応
Coin Trade無料17

少々ややこしいかもしれませんが、Polygonはプロジェクトによって使用するネットワークが異なります

目的地にたどり着くのにどの路線を使うのかと同じイメージで、Ethereumのネットワークに置かれたMATICを使うのか、それともPolygonのネットワークに置かれたMATICを使うのかという違いがあります。

例えば「CryptBusters」というNFTゲームでは、PolygonネットワークのMATICを使用します。

MATICを使うプロジェクトは基本的にPolygonネットワークのことが多いですが、自分が気になるプロジェクトはどちらのネットワークを使っているのか確認しておきましょう。

価格に関してはどちらのネットワークでも違いはないので、投資として購入するならどの取引所で購入しても大丈夫です。

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Polygon(MATIC)の今後~ロードマップを解説

2023年6月12日に「Polygon2.0」という新たなアップグレードが発表されました。

Polygon2.0では、ポリゴンPoSやMATIC→PSLへのアップデートなどが予定されています。

「Polygon 2.0」でさらに便利なプロジェクトを目指す

Polygon 2.0は、Polygonを全面的に再構築するためのアップグレード計画です。

  • 運営(ガバナンス)のやり方
  • 経済圏(トークンエコノミクス)の再設計
  • プロトコルのアーキテクチャを再定義 など

Polygonのビジョンである「バリューレイヤーの構築」を進めるために、大規模なアップグレードが提案されています。

インターネットのバリューレイヤーを構築

Polygonの掲げるビジョンは、「インターネットのバリューレイヤーを構築すること」です。

バリュー レイヤーというのは、お金や価値をウェブ上で簡単にやり取りできるようになる世界を指します。

例えば、私たちはテキストメッセージや写真を簡単に友達と共有できます。

ただお金に関しては、銀行が管理する送金システムを使う必要があったり、どこかのサービスが提供するサービスを経由してでしかお金の移動ができません。

またネット上のデータはコピーや改ざんが出来てしまい、ひとたびネットに出てしまうと価値が失われてしまいます。自分がネット上にアップした画像なのに、誰かに勝手に使われたり、ひどい時には「自分が所有者です」なんて言う人も出てきます。

Polygonのビジョンでは、このようなお金や価値のやり取りを、もっと簡単に、もっと公平に行える未来を構築しようとしています。

Polygon(MATIC)の将来性

Polygon(MATIC)はイーサリアムを元にして動くブロックチェーンです。

イーサリアムの需要の増減は、Polygonの将来性に影響を及ぼすことが予想されます。

ほかにも、大手企業や新しいプロジェクトとの提携が行われるかどうかもPolygonの将来性に深く関わってくるでしょう。

イーサリアムの人気上昇がPolygon価格を後押し

イーサリアムの人気が上昇することで、Polygonもその恩恵を受ける可能性が高いです。

2022年以降の値動きを比べてみると、Polygonはイーサリアムと同じような値動きをしています。

今後イーサリアムが成長を続けて、それに伴いPolygonも上昇するという見方がひとつ。

1点注意しておきたいのは、イーサリアムがすでに「PoS」を取り入れているということです。2022年9月から、イーサリアムはPoSでデータ承認を行う運用に切り替わっています。

Polygonは元々、イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するために生まれたプロジェクトでした。

スケーラビリティ問題が起きた原因の1つである「PoW」がイーサリアムからなくなったいま、Polygonを選択するメリットが少なくなっています。

今後はPolygon2.0アップデートで、Polygonならではの魅力を出すことが求められるでしょう。

大企業やプロジェクトとの提携が増えていく可能性がある

Polygonは、高速なトランザクションと低い手数料を実現しています。

すでに多くの企業やプロジェクトがPolygonを利用してサービスを提供中。Prada、NIKE、Instagramなど大手ブランドのNFT制作。スクウェアエニクス、コロプラなどのゲーム会社でもPolygonを使った新しいゲームがリリースされる予定があります。

今後メタバースやDefiなどが広まるに連れて、Polygonが利用される可能性は高まるかもしれません。

仮想通貨 Polygon(MATIC)のまとめ

Polygon(MATIC)は、仮想通貨界で注目の存在。特に「コインチェック」の取り扱い開始や、Polygon2.0アップデートが話題を集めています。

有名企業やブロックチェーンゲームプロジェクトがPolygonを採用することもあり、その性能の高さが伺えます。

今後のPolygonの動きにも注目です。

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