仮想通貨スピンドル(ガクトコイン)とは?特徴や今後の見通し・通貨の問題点を徹底解説
2018年に話題になった、SPINDLE(SPD)という暗号資産(仮想通貨)をご存じでしょうか?
シンガーソングライターのGACKT氏を広告塔に起用した通貨で、メディアなどで聞いたことがある方も多いと思います。
SPINDLE(SPD)は通称「ガクトコイン」と呼ばれており、あまりよくない情報が多い暗号資産(仮想通貨)です。
本記事では、SPINDLE(SPD)の特徴や今後の見通し、現在までのプロジェクト情報を徹底解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
仮想通貨スピンドル(ガクトコイン)とは?
SPINDLE(SPD)は、2018年にリリースされた暗号資産(仮想通貨)です。
BLACKSTAR&CO.が運営・発行しており、ICOで約220億円の資金調達をしたことで注目を集めました。
その後、海外の暗号資産取引に上場し、多くの投資家が通貨を購入しています。
シンガーソングライターで芸能活動をしていたGACKT氏がプロジェクトに関わっていたので、暗号資産(仮想通貨)になじみのない人にも知名度が高い通貨です。
SPINDLE(SPD)はERC20規格を採用しており、イーサリアムチェーンのスマートコントラクトを使用できます。
通貨の基本情報は、以下の表で確認してください。
暗号資産名称 | SPINDLE |
シンボル | SPD |
価格(2022年12月現在) | ¥0.0006619 |
時価総額(2022年12月現在) | ¥2,680,889 |
購入可能な主な取引所 | HitBTC,YoBit |
公式Twitter | SPINDLE (@SpindleZone) / Twitter |
2022年12月現在も購入できる通貨ですが
- 公式サイトが存在しない
- プロジェクトが進んでいない
- 最新情報を発信していない
という理由で、購入はおすすめできません。
ブロックチェーン履歴を確認できるEtherscanで見てみても、活発な取引が行われていない通貨です。
通貨の取引が一切ない日もあり、現在は送金や売買などで利用するユーザーは少ないでしょう。
仮想通貨スピンドル(ガクトコイン)がよくわかる5つの特徴
SPINDLE(SPD)の特徴を、5つにまとめました。
- ICOでの資金調達に成功
- GACKT氏を広告で起用していた
- プラットフォームZETAの開発
- BLUEBELT社との業務提携
- SPINDLE(SPD)のロードマップ
詳しく解説します。
ICOでの資金調達に成功
SPINDLE(SPD)は2018年5月に実施したICOで、約220億円もの資金を調達しました。
ICOは暗号資産(仮想通貨)を新規に発行し販売することで、投資家から資金を調達できます。
株式会社が株式を発行して投資家に販売するIPOと同じ仕組みで、購入した投資家に対する返済義務はありません。
投資家は購入した通貨が値上がりすれば自身の資産も増えていき、通貨を売却すると売却益を得ることが可能です。
2014年にイーサ(ETH)が実施したICOでは、約18億円の資金調達を行いました。
それと比べても、ICO自体は成功と言えるでしょう。
GACKT氏を広告で起用していた
SPINDLE(SPD)は、通貨の広告塔にGACKT氏を起用していました。
GACKT氏はシンガーソングライターでありながら、多くのメディアで活躍する芸能人です。
2017年後半からビットコイン(BTC)を中心に価格が上昇していますが、まだまだ世間に暗号資産(仮想通貨)は浸透していませんでした。
しかし、知名度が高いGACKT氏が宣伝したことで、SPINDLE(SPD)は一気に有名な通貨となりました。
プラットフォームZETAの開発
SPINDLE(SPD)は、暗号資産(仮想通貨)のヘッジファンドと個人投資家をマッチングするプラットフォーム、ZETAを開発するための通貨です。
ヘッジファンドとは、投資市場が好調・不調に関係なく、利益を追求するファンドのことです。
多くの投資家が参加する投資信託とはことなり、富裕層や金融機関などの大口投資家から資金を集めて運用します。
ZETAを使用することで、資産の少ない個人投資家でも、ヘッジファンドに出資できるシステムを作ろうとしていました。
ZETAはスマートコントラクトの技術を使用して
- 資産の少ない投資家でも参加できる
- 投資の透明性・公平性を保つ
- 自由にヘッジファンドを選べる
というプラットフォームの開発を進めていました。
2018年の11月にZETAをリリースしましたが、現在は最新情報を発信しておらず、公式サイトにアクセスができなくなっています。
BLUEBELT社との業務提携
SPINDLE(SPD)は、2019年3月にBLUEBELT社と戦略的資本業務提携を結びました。
BLUEBELT社はシンガポールに本社があり、ブロックチェーンアプリケーションを開発する企業です。
業務提携の内容は
- 技術交換
- 開発協力
- 取引のモニタリング
- 不正防止の協力
- スピンドルの独自トークンを出資
など、多くの分野で協力していました。
スピンドル(ガクトコイン)のロードマップ
2017年に公開したホワイトペーパーでは、以下のような計画が発表されています。
- ICOでの資金調達
- 独自トークンSPINDLE(SPD)の発行
- ZETAのリリース
- VISA・Mastercardとの提携
しかし、現在はホワイトペーパーが削除されており、WEBサイトにもアクセスできない状態です。
仮想通貨スピンドル(ガクトコイン)は危険?多くの問題を解説
SPINDLE(SPD)は、多くの問題を抱えている暗号資産(仮想通貨)です。
- 共同創業者が行政処分を受けた
- BLACKSTAR&CO.が日本から拠点を移動
- 最新情報が確認できない
以上3点を、詳しく解説します。
共同創業者が行政処分を受けた
SPINDLE(SPD)の共同創業者である宇田修一氏は、2016年に関東財務局から行政処分を受けました。
宇田修一氏が代表取締役を務めるドラグーンキャピタル株式会社は「金融商品取引業者として投資家を保護できていない」という理由で、警告を受けています。
警告に関する事実確認書や、決算関係資料の提出を求められていましたが、宇田修一氏は資料の一部を期限までに提出しませんでした。
そのため関東財務局は
- 業務廃止命令
- 業務改善命令
以上2点の処分を行っています。
この処分が報道され、宇田修一氏が運営に関わっているSPINDLE(SPD)も、投資家の信用を失ってしまいます。
BLACKSTAR&CO.が日本から拠点を移動
SPINDLE(SPD)を運営・発行するBLACKSTAR&CO.は、2018年8月に本社をロンドンに移転し、日本のオフィスを閉鎖しました。
BLACKSTAR&CO.は、本社をロンドンに移転する理由を
- ZETAの開発を進めるため
- テクノロジー・デザインに精通するパートナーが欧州に多いため
- 日本の金融規制が厳しいため
- 日本でのビジネスの拡大が厳しいため
と、発表しています。
しかし、本社移転の時期は、通貨の価格が暴落した直後です。
投資家からは、日本から逃げたのではないかと疑われています。
最新情報が確認できない
SPINDLE(SPD)は過去にWEBサイトやSNSで情報を発信していましたが、現在は発信活動を行っていません。
- SPINDLE公式サイト
- ホワイトペーパー
- Medium
- BLACKSTAR&CO.公式サイト
以上のサイトを閉鎖しています。
また、TwitterなどのSNSでの発信も、2022年12月現在は行っていません。
2021年の10月には、通貨の保有者に向けてFacebook上で発信をしましたが、イギリス政府が発信する会社情報では、強制ストライキにより解散という資料がでています。
2021年10月以降は公式情報の発信をしていないことから、現在は活動を行っていないと予想できます。
仮想通貨スピンドル(ガクトコイン)の今後の見通しと将来性
SPINDLE(SPD)の今後の見通しと、将来性を2つのポイントで解説します。
- 長期間価格が上昇していない
- 最新情報が確認できない
長期間価格が上昇していない
SPINDLE(SPD)の価格は、2020年以降大きな価格の上昇をしていません。
ICOが行われた直後の2018年6月には、1SPD=3.8円の値段が付きましたが、その後価格は暴落しています。
短期的に見ると1SPD=0.1円まで価格が上昇する時期もありますが、ICO直後の価格には戻ってはいません。
現在の価格がICO時の価格と大きく離れていることで、SPINDLE(SPD)を新しく購入する投資家は少ないでしょう。
最新情報が確認できない
通貨やプロジェクトの最新情報が確認できないことは、SPINDLE(SPD)を購入する大きなデメリットです。
暗号資産(仮想通貨)業界は情報の更新スピードが早く、多くの通貨はWEBサイトやSNSを使用して情報を発信しています。
しかし、通貨やプロジェクトの最新情報は2021年から更新されておらず、公式サイトやホワイトペーパーも見ることができません。
まったく情報を発信していない通貨の購入はリスクが高いので、おすすめできません。
信頼できる暗号資産(仮想通貨)とは?
SPINDLE(SPD)は、今後価格の上昇が期待できない暗号資産(仮想通貨)です。
ここでは、信頼性の高い暗号資産(仮想通貨)の見分け方を紹介します。
信頼性の高い暗号資産(仮想通貨)は時価総額が高く、保有するユーザーの数が多い通貨です。
例えばビットコイン(BTC)は、暗号資産(仮想通貨)の中で1番時価総額が高く、多くのユーザーが保有しています。
エルサルバドル共和国や中央アフリカ共和国では、ビットコイン(BTC)が法定通貨となっており、日常生活でも使用可能です。
また、日本の暗号資産取引所に上場している通貨は、信頼性の高い暗号資産(仮想通貨)です。
暗号資産取引所に通貨が上場する場合は、取引所の審査に合格する必要があります。
時価総額の高さやプロジェクトの信頼が必要で、どんな通貨でも上場できるわけではありません。
国内の暗号資産取引所では一定の審査があることで、信頼性の高い通貨だけを取り扱っています。
暗号資産(仮想通貨)を購入できるおすすめの取引所は、各種手数料が無料で使えるビットポイント(BITPOINT)です。
初心者でも簡単に口座が開設でき、公式サイトも使いやすいです。
ビットコイン(BTC)などの通貨の購入を検討しているのであれば、以下の記事を参考に口座を開設してみてください。
仮想通貨スピンドル(ガクトコイン)のまとめ
本記事は、SPINDLE(SPD)の特徴や今後の見通し、現在までのプロジェクト情報を解説しました。
ICOで資金を調達して以降は通貨の価格が上昇せず、最新情報も入手できない状態です。
現在も、海外の暗号資産取引所やDeFi(分散型金融)で入手できますが、おすすめできる通貨ではありません。
暗号資産(仮想通貨)を購入する場合は最新の情報を入手し、多くの利益を得られる通貨を選んでください。
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