分散型取引所ApeX Proとは?特徴や使い方を解説
ApeX Proは、デリバティブのDEXです。
DEXでは珍しくソーシャルトレーディングをサポートしている点や、30倍のレバレッジに対応している、ステーキングができるなど、注目点が多いです。
この記事では、そんなApeX Proの概要や特徴、使い方などについて解説しています。
この記事のポイント
- ApeX ProはデリバティブのDEX
- ソーシャルトレーディングに対応
- StarkExとValidiumで高速な処理が可能
- Bybitと統合済みでアクセスが容易
ApeX Proとは?
(引用元:Apex Pro)
ApeX Proは、デリバティブを中心にさまざまな取引を提供するDEXです。
30倍~50倍のレバレッジに対応しており、基軸通貨にはUSDC·USDTを採用しています。
一般的なDEXと同様に、流動性の提供·LPや、ステーキングによるファーミングも可能です。
また、DEXとしては珍しくソーシャルトレーディングに対応するといった特徴も見られます。
詳細は後述しますが、イーサリアムと互換性を持つL2上に展開されています。
ApeX Proの特徴
ApeX Proの特徴について、以下から解説していきます。
- ソーシャルトレーディングが可能
- StarkExとValidiumで構築
- 活発な取引が行われている
- Bybitとの統合
ApeX Proの特別な点をチェックしていきましょう。
ソーシャルトレーディングが可能
ApeX Proは、ソーシャルトレーディングに対応しています。
ソーシャルトレーディングを端的にまとめると、他のトレーダーの取引を模倣する機能のことです。
パフォーマンスの高いトレーダーを模倣することで、同じようなパフォーマンスを実現可能です。
さまざまなリスクは存在していますが、取引に時間が取れない方や自信がない層に人気があります。
これまでCEXではソーシャルトレーディングが扱われてきました。
一方で、さまざまなメリットを享受できるDEXにおいて提供されている例は少なかったです。
ApeX ProはDEXのため透明性や分散性を確保した状態で、ソーシャルトレーディングに参加できます。
StarkExとValidiumで構築
ApeX Proは、StarkExとVailidiumで構築されています。
StarkExは、L2周りの開発を行うStarkWare社から提供されているL2のスケーラビリティエンジンです。
これまで複数の著名なプロジェクトに採用しており、代表例として同じデリバティブのdYdXやBCGのSorareなどが挙げられます。
StarkExでは、他のZKロールアップで見られるように有効性の証明を行い、取引の有効性を証明します。
またValidiumのため、完全にイーサリアムに全部分を依存しているロールアップとは若干異なる仕組みです。
Validiumは、DAレイヤーなどにおいて一定の妥協を行う代わりに、高い処理能力や低いガス代といったメリットを生みます。
活発な取引が行われている
ApeX Proは、比較的活発な取引が行われているDEXの1つです。
さまざまなDEXが登場する中、あまり頻繁に取引されていないDEXも多いです。
ApeX Proのデータを参考にすると、24時間あたり24万ドル程度の取引が行われています。
主要なDEXと比較すると、大きな取引量ではないです。
しかし、一定のアクティブな取引が行われているとは言えるでしょう。
Bybitとの統合
2022年12月にApeX ProとBybitは統合を発表しました。
具体的には、Bybit Web3との統合を行うというものです。
Bybit Web3は、Bybitを通してかんたんにDeFiなどへアクセスできるプラットフォームで、主にWEB3にハードルを感じているターゲットに提供されています。
上記のBybit Web3と統合することで、Bybitの顧客がかんたんにApeX Proにアクセスできるようになりました。
Bybitは主要なCEXの1つなので、こういった統合や提携はApeX Proを勢いづける要因の1つになるでしょう。
ApeX Proの機能と使い方
ApeX Proの使い方について、機能別に以下から解説します。
- デリバティブの取引
- ソーシャルトレーディング
- LPとステーキング
ApeX Proの一通りの使い方をチェックしていきましょう。
また、ApeX Proの利用には前提として、仮想通貨とウォレットの作成が必要です。
まだ、仮想通貨を購入していない方は「ビットポイント(BITPOINT)の口座開設手順【画像あり】」をチェックし、日本円から仮想通貨への換金をおこなってください。
MetaMaskなどのウォレットを作成していない方は「MetaMask(メタマスク)とは?メリット·デメリットや始め方·使い方を徹底解説」をチェックしてください。
デリバティブの取引
ApeX Proは主要な機能として、30倍のレバレッジに対応したデリバティブ取引を提供しています。
以下がかんたんな使用方法です。
- コチラにアクセス
- ウォレットを「Connect Wallet」から接続
- 「Deposit」から証拠金を入金
- レバレッジを選択
- 数量を入力
- 「Buy/Long」か「Sell/Short」を選択
銘柄は一例として、以下のようなものを扱っています。
- BTC
- ETH
- SOL
- MATIC
- SEI
- INJ
- RNDR
基本的に主要な通貨であれば、対応していると言えるでしょう。
ソーシャルトレーディング
ApeX Proのソーシャルトレーディングは、前述した通り、他のトレーダーの取引を模倣します。
以下の手順で、トレーダーをフォローし、模倣していきましょう。
さまざなトレーダーを確認できますが、必ずしも現在収益を挙げていても今後も続くとは限りません。
ApeX Proのリーダーボードでは現在のP&Lとして損益率が表示されていますが、あくまで現在のパフォーマンスです。
取引量が低いにも関わらず、P&Lが高いためにリーダーボード上位に登場している事例もいくつか確認できました。
さまざまなデータをチェックしながら、フォローするトレーダーを選定しましょう。
LPとステーキング
以下の手順で、LPもしくはステーキングが可能です。
LPの手順
- コチラにアクセス
- 「Subscribe」へ
- 100USDC以上の金額を入力
- 「Subscribe」へ
ステーキングの手順
- コチラにアクセス
- 「Stake」へ
- チェーンを選択
- ステークする通貨を選択
- 数量を入力
- 期間を選択
- 「Confirm」へ
LP·ステーキングともに通貨をApeX Proに預けることで収益を得られますが、若干仕組みが違います。
LPは、USDCを取引の土台となる流動性として提供し、その対価として収益を受け取ります。
一方で、ステーキングではAPEXを預けることで、ApeX Proのプロトコルとしての収益を、利回りとして受け取るものです。
資金を預けるということは、ApeX Proに何らかのトラブルがあった場合など、潜在的なリスクを抱えることになるため注意しましょう。
ApeX Proとトークン
ApeX Proとトークンについて、以下から解説します。
- APEX
- BANANA
- SBT
ApeX Pro関連のトークンの特徴をチェックしていきましょう。
APEX
APEXは、ApeX Proのネイティブトークンです。
総供給8億5,000万で、以下のようなユーティリティを持ちます。
- ガバナンスや投票
- インセンティブ
- ステーキング
似たようなトークンとして、esAPEXが実装されていますが、これは権利確定前のAPEXです。
esAPEXを元にAPEXを獲得するには半年程度の期間が必要になっています。
ステーキングなどではこのesAPEXをさらにステーキングすることが可能です。
BANANA
BANANAは、ApeX Proのキャンペーンで得られるリワードトークンです。
ApeX Proで開催されるキャンペーンで発行され、主に取引量などを元に配布されます。
ただし、獲得できる条件の詳細はキャンペーンごとに異なります。
BANANA自体は直接取引できず、USDT or APEXと交換可能です。
そのため、キャンペーンで発行される報酬の交換券のようなトークンです。
ApeX Proは、BANANAが獲得できるものに限らず、定期的にキャンペーンを開催しています。
SBT
ApeX Proは、今後SBTを発行する予定です。
SBTとは、譲渡不可能なNFTのようなもので、主にID·ソーシャルなどの文脈で注目されているトークンです。
ApeX Proは、SBTをトレーダーの評判や実績を証明するものとして実装する予定です。
例えば、ApeX Proが発行するSBTではレベルの概念が導入される予定になっています。
さまざまな評価軸でレベルが上がり、レベルの高いSBT保有者は取引手数料の削減といったメリットを受けられます。
逆にレベルが下がってくると、上記のような恩恵を受けられません。
ApeX Proはソーシャルトレーディングを実装しているため、こういった機能と相性の良いものになるでしょう。
ApeX Proの将来性·今後
ApeX Proは、ロードマップを公開しており、この点から今後·将来性をチェックしていきます。
2024年に予定されている主要なアップデートは以下のとおりです。
- DID、SBTの発行
- APEXの供給減策
- コピー、ソーシャルトレーディングの強化
特に上記の中でも、APEXの供給減策は注目したい点になるでしょう。
(引用元:CoinMarketCap)
APEXは、ローンチ移行上昇傾向の価格推移となっています。
また、現状では時価総額は1億8,000万ドル程度であり、競合と比較して高くはありません。
しかし、ApeX Proのようなタイプのステーキングでは、時間が経つごとにファーミング量が増え、権利確定完了後の売り圧も強くなっていくことが非常に多いです。
2024年の全てのクウォーターにおいて供給減策が取られることが発表されており、ApeX Proとしても売り圧に対する対策を強力に行っていく可能性が高いです。
APEXの買い方
仮想通貨APEXは、海外取引所もしくはDEXでの購入が必要です。
国内取引所では取り扱われていません。
国内取引所で日本円から仮想通貨を購入し、海外取引所に送金し、購入するという手順が必要です。
国内取引所を開設していない方は、出金手数料無料のBITPOINTなどで、口座開設を行ってください。
詳細は「ビットポイント(BITPOINT)の口座開設手順【画像あり】」で解説しています。
また、海外取引所についてはApeX Proが提携を行っているBybitなどで、取引可能です。
Bybitの詳細については別記事で解説しています。
ApeX Proの使い方まとめ
この記事では、ApeX Proについて解説しました。
ApeX Proは、今後まだまだ開発予定の項目が多いです。
すでに利用できる機能は複数あるものの、今後も利便性が高くなっていく可能性が高いでしょう。
上記の点を考慮すると、注目したいDEXの1つに挙げられます。
データ・画像出典:Apex Pro