メタバースとセカンドライフの違いとは?二の舞にはならない理由を徹底解説

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近頃はテレビや雑誌でも”メタバース”という言葉を目にする機会が増えました。

そんな中、20年近く前に仮想空間として話題になった「セカンドライフ」との違いを知りたい方もいるでしょう。

そこで本記事では、セカンドライフについて復習しつつ、メタバースとの違いを深掘りしていきます。

20年前とは違い、今だからこそできる仮想空間の活用方法が分かる内容です。

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セカンドライフとは?

セカンドライフとは、2003年にリリースされた3Dの仮想空間プラットフォームです。

名称Second Life(セカンドライフ)
公式サイトhttps://www.secondlife.com/
リリース日2003年
運営会社Linden Lab(リンデンラボ)
運営会社ホームページhttps://www.lindenlab.com/

セカンドライフ上のコンテンツは、土地や建物などのインフラからライブイベントなどのサービスに至るまですべてユーザーによって作られています。

またユーザーは、仮想空間にアバターとして入ることで、以下のような体験が可能です。

  • 仮想世界の観光・散策
  • ビジネス・経済活動
  • ライブ・イベントへの参加
  • ユーザー同士の会話
  • 気の合うユーザーと共同生活

目的は人それぞれで、まさにセカンドライフを堪能できます。

さらに暗号資産の概念もない時代に、セカンドライフでは「リンデンドル」という米ドルと交換可能な通貨が採用されています。

仮想空間で稼げるのではないかと日本でも一時期ブームになり、電通やソフトバンクなどの大手企業も参入を図っていました。

メタバースとセカンドライフの違いとは

まず、メタバースとセカンドライフは、比較する際に対等な位置関係にありません。

セカンドライフは、DecentralandやFortniteと同様にメタバースのひとつのプラットフォームです。

これを踏まえた上で、昨今のメタバースとセカンドライフの違いは、作られた時代背景にあります。

名称メタバースセカンドライフ
注目された年2021年2006年
デバイススマホ、PCなどPCのみ
アバターの作成
アバターでのコミュニケーション
イベントの開催、参加
アイテムの作成、売買
サービスの作成、利用
VRデバイスの対応×

上表のように、メタバースでできることのほとんどが、セカンドライフでもできます。

しかし、セカンドライフがリリースされた当時は、携帯電話もまだガラケーの時代です。

日本では「mixi(ミクシィ)」が全盛期を迎えた時代で、通信速度は遅く、セカンドライフで同時接続が可能な人数はせいぜい数十人ほどでした。

またグラフィックも悪く、対応できるPCも限られていた時代です。

セカンドライフのアイデア自体には可能性があったものの、技術と市場規模が時代にマッチしておらず衰退していきました。

一方で昨今のメタバースの場合、通信技術は3Gから5Gに発達し、当時のハイスペックPCを凌駕する性能のスマホが登場しています。一家に1台あればよかったネット機器も、今では1人1台は持っている時代です。

人気ゲームのFortniteを例に挙げると、同時接続可能人数は1,200万人以上に及びます。メタバースが注目されているのは、現代の技術ならセカンドライフの二の舞にならないと思われているからでしょう。

メタバースの特徴

メタバースの特徴は以下の3つです。

  • 3Dのデジタル仮想空間
  • ブロックチェーン技術の活用
  • 経済活動が行われている

3Dのデジタル仮想空間

メタバースは、インターネット上の3Dデジタル仮想空間です。

物理空間を再現しての訓練や事故再現などのシミュレーションをする「デジタルツイン」という概念もありますが、メタバースはコミュニケーションを図るための仮想空間です。

もちろん現実世界を再現した3Dモデルをメタバース化することも可能ですが、必ずしも現実世界を再現する必要はありません。

3Dデジタルで仮想世界を創造し、アバターとして入り込み、活動する点がメタバースの特徴です。

ブロックチェーン技術の活用

セカンドライフの時代とは異なり、3D仮想空間での生活を実現するためのテクノロジーは進歩しています。

そのうちのひとつが、ブロックチェーン技術です。

ブロックチェーンとは、暗号技術によって取引記録を分散的に処理・記録する技術で、誰でも利用できますが、データの改ざんはほぼ不可能とされています。

ブロックチェーンを活用することで暗号資産(仮想通貨)やNFTが作られ、デジタルの世界でも現実世界と同じように土地やアイテムに価値を付けられます。

経済活動が行われている

メタバースの特徴として、経済活動が可能な点もあげられます。

セカンドライフでリンデンドルが流通していたように、近年のメタバースにはそれぞれ暗号資産が流通しています。

メタバース上の土地やアイテム、サービスなどは暗号資産を通貨として売買され、暗号資産は米ドルなどの法定通貨とも交換が可能です。

このようにメタバース内だけでなく、現実世界ともつながる経済活動が行われ、P2E(Play to Earn)などの新たな経済が生まれています。

メタバースの課題

メタバースの課題は、以下の2点です。

  • VRデバイスの普及
  • 魅力的なコンテンツの充実

まず3D仮想空間といえど、PC画面をのぞき込むだけでは、十分な没入感は得られません。そこでメタバースでの体験を向上させるために使用するのが「VRデバイス」です。

しかし、現在のVRデバイスは、装着による疲れやVR酔いなどの課題があります。また、高価なものがほとんどで普及の妨げになっています。

次に、メタバースでの魅力的なコンテンツの拡充も課題としてあげられます。

コロナ禍によりリモートワークが進んだ影響で、バーチャルオフィスの利用も増えています。しかし別途VRデバイスを購入してまで楽しむ、特別感のあるコンテンツが少ないのも事実です。

メタバースがより普及するには、VRデバイスの普及と購入して楽しむほどの魅力的なコンテンツの充実が求められます。

メタバースとセカンドライフの違いまとめ

メタバースがセカンドライフの二の舞にならない理由とその違いは、作られた時代背景にあります。

セカンドライフは「早すぎたメタバース」と揶揄されるように、当時のテクノロジーはそのアイデアに追いついていませんでした。

今では通信技術も発達し、SNSの流行などにより、私たちはバーチャルで過ごすことが増えています。

今後この流れが、より高度なテクノロジーの発達により、メタバースでの生活に移行すると考えても不思議ではないでしょう。

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