RTFKT(アーティファクト)とは? デジタルファッションの人気ブランドを解説

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NIKEによる買収でNFT業界だけでなくファッション業界からも一躍注目を集めた「RTFKT(アーティファクト)」。
創業からわずか2年で「NFT業界では知らない人はいない」といわれるまでになったブランドについて解説します。

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RTFKT(アーティファクト)とは

RTFKT(アーティファクト)は、デジタルファッションブランドです。2020年にクリエイター3名によって創設されました。

初期にはスニーカーを手掛けていましたが現在はジャケットやアクセサリー、トイアイテムも販売しています。

「オールドワールド」からの脱却を目指す

創業者たちは既存ブランドの世界を「オールドワールド」と表現し、そこからの脱却を目指しています。

クリエイターへの高い報酬分配比率やプロダクトリリースまでのスピード感など、従来の商慣習ではなし得ないスキームは、RTFKTならではといえるでしょう。

「ゲームファンの欲しいもの」を作る

創業者の3名ともゲームやアニメの大ファンで、「ゲームをもっとクールに」「ゲームファンが欲しいものを」という方針で開発されたスニーカーは一躍注目の的に。

そのデザインで多くのゲームファンやスニーカーヘッズ(熱狂的なスニーカーファン)の心を捉え、2021年3月にはデザイナーとのコラボスニーカーが3億円以上で販売され話題になりました。

その人気の高さから、ラグジュアリーファッション大手「LVMH」やストリート系ブランド「Supreme(シュプリーム)」になぞられ、「デジタル時代のLVMH」や「デジタル世界のSupreme」と評されています。

世界的クリエイターから若手まで多彩なコラボを展開

RTFKTは世界的なクリエイターやスニーカーブランドとも数多くのコラボを行っています。

主なコラボブランド、クリエイター

  • STAPLE
  • 村上隆(「CLONE X」シリーズ)
  • レクサス
  • NIKE

また若手デザイナーとのコラボにも積極的で、スニーカーのデータをオープンソースで公開し、誰でもスニーカー作りに参加できる仕組みを提供しています。

2021年3に3億円で落札されたスニーカーも、10代の新進気鋭のデザイナー「Fewocious」とのコラボによるものです。

エアドロップの連鎖

RTFKTのアイテムは、特定のNFTを持つホルダーを対象にしたエアドロップによって配布されることもあります。

たとえば村上隆とコラボした「CLONE X」は、STAPLEのアイコンである「鳩」のNFTホルダーに対してエアドロップされました。

さらに「CLONE X」ホルダーに対して、サイバー空間の部屋とMNLTH(モノリス)というNIKEのロゴが入ったボックスがエアドロップされます。MNLTHを開くとNIKEの名作スニーカー「DUNK」シリーズのNFTが!

早い段階でRTFKTのNFTを手に入れた人ほど、その後のエアドロップで得るものが多くなります。

画像出典:RTKFT公式Twitter

NIKEに買収された

RTFKTは2021年12月にNIKEに買収されました。

NIKEはRTFKT買収前からバーチャルワールド「NIKELAND」でメタバース市場に進出しており、ナイキのジョン・ドナホーCEOはRTFKTの買収について「NIKEのDX(デジタルトランスフォーメーション)における新たな一歩」と語っています。

またRTFKT創業者の一人であるブノワ・バゴット氏も、NIKEを「イノベーションや創造、コミュニティに対する深い情熱を共有できる唯一のブランド」と評価しています。

RTFKTのバーチャルスニーカーの使い道

RTFKTのスニーカーはコレクションするだけではありません。様々な使い方ができます。

  • メタバースでアバターに着せる
  • ARで現実世界で「履く」
  • 追加料金で同じデザインの物理的なスニーカーを手に入れられる

ARで試着し、気に入れば購入し、飽きたらブロックチェーンで出品する、ということを想定しています。

また現実世界でも履きたいと思えば、追加料金を支払うことで同じデザインのスニーカーを手に入れることもできます。

RTFKTのアイテムを購入する方法

RTFKTのアイテムは、NFTマーケットプレイスや公式エアドロップで手に入れることができます。

画像出典:OpenSea

人気アイテムなので費用はかかりますが、特別なトークンが必要なわけではありません。イーサリアム(ETH)やポリゴン(MATIC)など、各マーケットプレイスに合わせた仮想通貨で購入できます。

今後の可能性

NFTKTやデジタルファッションアイテムの今後はどうなっていくのでしょうか。

メタバースから「オープンメタバース」へ

メタバースに注目が集まっていますが、別々のメタバースを行き来できる「オープンメタバース」という構想が持ち上がっています。

現在は、異なるメタバースの世界の間でアバターやアイテムをそのまま使うことはできません。しかしオープンメタバースが実現すると、様々なメタバースで同じアバターが使えるようになります。

複数のメタバースを同じアバターで行き来するようになると、アバター=自分という概念がより強くなります。

そうなるとスニーカーを含めアバターのファッションも、現実のファッションと同じように自分の個性を表すアイテムとして重視されていくでしょう。

所有するだけではない使い道

RTFKTの「DUNK」シリーズには、トークン化技術が採用されています。この技術により、所有者が同じデザインのスニーカーの生産数やコラボレーションをコントロールすることができます。

また「繁殖権」という機能が付与されており、所有するスニーカーの“子孫”を作り出すことも可能です。作った子孫は売買することもできるため、消費者としてだけではなく生産者として参加することができます。

まとめ

RTFKT (アーティファクト)はバーチャルファッションブランドで、バーチャルスニーカーやアクセサリーなどを作成、販売しています。今後メタバースの利用が広がるにつれ、現実のファッションアイテムと同じように、クリエイティブなコレクターズアイテムが広がっていくのではないでしょうか。

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